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「パーパス」がブランディングやマーケティングでも企業に注目される理由

今後、より注目を集めそうなキーワード「パーパス」。この言葉は「目的意識」と訳され日本では解釈されています。今、なぜ、このパーパスが、とくにマーケティングにおいて注目されているのでしょうか。ここでは新しいキーワードとして世界中でパーパスが注目される背景や主にビジネスにおけるその必要性について解説します。

社会的意義を重視するパーパスブランディングという存在

「パーパス」とは「目的」を意味する英語です。どのような目標や目的意識を持っているかということを現在世界のトップを走る経営者たちは今、もっとも重要視しています。

例えばfacebookの創業者であるザッカーバーグは「最も重要なのは儲けることよりも目的意識を持って、それに対し充足感を持つこと」ということを自身でおこなった演説の中で話しています。

この目的意識を持つということの重要性は、単純に個人の充実感を得るためというだけではありません。企業という人の集団においてもその集団が持つ意識として同様のものが必要であり、その利益ではなく「社会的な意味での目的」を目指す状況になっているといえます。それぞれの企業の活動の中で社会にどう貢献しどう実現していくのかを前提にどういった目的意識をもっているのかが問われているのです。

例えば今ままでは単純に企業の社会的な活動という場合、寄付や慈善事業を通して社会貢献するという姿勢だけで十分に評価されてきました。それは本業の利益の中から、全く別の形で表現されてきました。

パーパスという場合の意味はこれとは大きく異なります。それは

「本業そのものに社会的意義がある」

ということなのです。今まで継続してきた事業があったとしても、それはどういった社会的意義があるのかということが問われているのです。また、もしあったとしてそれを意識し、利益だけではなく、その部分をしっかりとフォーカスすることが求められているのです。

マーケティングとしても重要なキーワード

今の時代は生活必需品以外の商品が非常に売れにくい時代です。そのため、あらゆるマーケティングに多くの企業が取り組んできました。その結果、様々な手法が編み出され、いく人かの経済学者や思想家などが脚光をあびるようになったりしてきました。2000年以降は特に流行が目まぐるしく、例えばドラッガーや孫子など、そうした人物を数え上げ、思い出すだけでも大変な作業になるはずです。

そうした商品が売れにくい状況の中でのビジネスの方向性としてブランディングが注目を集めるようになってきました。ビジネスの戦略として、価格競争に加わらない状況を作り、それぞれの企業や商品の価値を高めていくということを目指すマーケティング手法です。そしてブランディングの一部の要素だけを取り出して考えた場合、マーケティング的手法として極端な言い方をするとファンビジネスともいえます。

顧客にとってのベネフィット、つまり利便性や満足感に注目し、その後の永続的な関係を築きあげていくことが重要視されています。

パーパスブランディングも基本的な設計はこれと類似しています。ただし、顧客にフォーカスし、製品やサービスなどのベネフィットをユーザーにより感じてもらうのが今までの基本的なブランディングの考え方でした。この点に大きな違いがあります。

これが個人にフォーカスしたのではなく、社会全体に対して、どれだけベネフィットがあるのかということを考えることがパーパスブランディングでは考慮していくべき課題になります。

つまり、社会の中での存在意義を鮮明に打ち出し、それに向かって実践していくことで、その存在を認知され、ブランドが強化されていく時代になってきたのです。

「この企業はなんのために事業活動を行なっているのか」ということは今後、多くの人が関心を持つようになるトピックです。そして、実際にそうしたことに関心を持つ人が増えています。

これはかならずしも「利益を上げる」という今までの企業の価値観に則ったものではありません。ただ、産業革命以降に定着した資本主義の中で、多くの人が限界を感じています。利益を上げるだけでは充足感を得ないことに気付いています。

そこで今、社会は新しい価値観を必要としています。その回答として「パーパス」が注目を集めているのです。自社のことだけでなう、社会にどう関わっていくのかを問われています。

消費から循環へ変化する社会

日本では、こうした社会的意義への貢献を企業が考慮する流れはあまり進んでいません。しかし、この傾向はまったなしで進んでいくと思われます。それは消費者が変化していくからです。そうなると企業は対応していかざるを得ません。

例えばSDGsについて義務教育で小中高と学ぶようになっていきます。学校の教育体制が必ずしもSDGsに順応できるかは別の課題として、その教育を受けて知識を得た世代が消費を担うようになれば、否応なく社会は変化します。

世界的な規模で見るとこれはより顕著です。起こっている変化は今、日本で事業を行っている中では、社会的な環境が合わず、下降気流のように捉える流れもあります。しかし、視点が変わることでそれは必ずしも下降気流とはいえなくなるでしょう。

そして社会の転換には必ずなんらかの労力が必要です。

今、様々なことがコンパクトな環境の中で事足りるようになってきました。その中でただ快適さや便利さ、一時的な快楽を求めたとしても、その後にあるマイナスな作用が大きければ人々は敬遠し、その時の消費をためらいます。

実はこうした消費傾向は日本でもすでに起きています。具体的な事例として、例えばシェア型のビジネスは毎年大きな伸びを示しているということがあります。現在では多くの商品やサービスがシェアされるようになってきました。

これは単純な消費や所有ではなく、継続性であったり、共有といったことがビジネスのキーワードとして大きくなっていることを示しています。所有することよりも、時間の中でなにを得るのかということが重視されているのです。これは2010年代以前とは実際に比べようもないほど変化しています。今、多くの人が単純な消費に疑問を持ち、消費について、その消費が本当に必要なのかを考えるようになりました。

そして、その傾向は十分にシェア型のビジネスが市場を形成できるように成長していきていることがその証明になります。そうした中で先ほどの「この企業の目的意識はどこにあるのか」という品定めはより厳しくなっていくことになります。

消費と同じく、企業が単純な利益だけを追求した時代は終焉へ向けて進んでいます。単純な消費活動は地球規模の環境を消費し削ってきました。そこを見直し、いかに循環し、生活環境を維持できるかという状況へ移行してきているのです。

消費の傾向が複雑になる中で問われている社会的意義

企業は社会的意義を問われる時代になったとはいえ、それに対して明確に回答を出せている企業はまだまだ多くはありません。企業のミッションやビジョンを掲示し、そこにフォーカスするということは90年代には多くの企業が着手していました。

しかし、実際のところ、今まではある意味では利益だけを優先していれば問題ありませんでした。そのため、企業の構造もそこまでそうした点にはフォーカスする仕様になっていなくて当然です。

そうしたところに社会的意義を企業体として突如問われても対応ができないのはある意味で当然ではないかと思います。そして、これは何を意味するかというと、企業としても変化しなければいけないということに他なりません。

そして、この問題は少し複雑です。もし、企業が利益を最優先していたとしても、社会的意義を持たなければ、それが利益に結びつかない結果を招く可能性があるからです。つまり、社会的な考慮のない企業は排除される傾向が強くなっているのです。結果、その企業の商品やサービスが消費されないということになっていきつつあります。

利益を追求するために利益以外のことを考えなければいけないのです。これはある意味ではジレンマともいえます。

そしてもちろん、企業が利益を追求するということ自体が変化したわけではありません。そのため、利益を出し続けていくことは変わらず求められます。

また、先述のとおり、多くの企業は、コンセプトや意義などを事業の中で設定し持っている場合も少なくありません。それは社会的意義などに直接関連していなかったとしてもです。そうしたものが今は消費者にチェックされるようになってきています。

自らが消費するものに無頓着な人もいれば、「どういった原料を使って、どういった製法を用いて作られているのか」「どういった労働環境で提供されているのか」といったことに意識を向ける人も少なくありません。そうした流れの中で、事業自体の目的がどういったものなのかを注目する人も増えてきました。こうしたことへの関心度の高い人の多くは行動力があり、自分の発見した情報を積極的にSNSでシェアするというパターンも多くみられます。

そうした行動が知らず知らずにそれほど関心度の高くない人の消費行動へも影響をおよぼしていきます。消費に関するそれぞれの行動はそれぞれの興味関心がある範囲で閉ざされます。しかし、繰り返し情報が提供されることで、特定の情報を受け取った人はそうした情報が増強される可能性も高くなっていくのです。

SNSへの滞在時間はマスメディアからの情報摂取時間よりも年々長くなっています。そのため、こうした情報伝達に対して認識を深めていくことが重要なのです。

一方で、一定以上の高い年齢層の人の多くはインターネットから情報を摂取せず、マスメディアからの情報に影響を受けている人もいます。日本の場合は高齢者が人口分布として大きいため、そうした情報摂取パターンも実は無視できません。そのため、そのままの消費傾向を変えられないでいるという層です。これは日本の消費傾向の変化を世界的な規模で見るとゆるくしています。これが日本を困難な状況にしていると言えます。つまり過渡期にいるわけです。

消費の中心にあるのは40代以上の層が圧倒的ですが、消費傾向は若い年齢層の動向に刺激されやすい傾向にあるのも事実です。また、年齢の上昇とともに消費のスタイルは変化しにくく、ルーティン化していく部分もあるため、世代としてのボリュームゾーンを狙っていくと日本もこのままでは10年後には厳しくなってしまうでしょう。

現状の状況は簡単ではありません。しかし、将来的なことを考えてビジネスプランを考えることはもっとも基本的なことともいえます。その後の市場を確保するということだけでなく、新たな構造の中で市場を作るという意味でもこれらのことに取り組んでいかざるを得ないのが現状です。

そうした中で「パーパス」や「パーパスブランディング」が意識されるようになってきたのです。

構造として、利潤を得ても、またさらに大きな利潤を得るというためだけの繰り返しでは多くの人が心の中での安定した充足を得られないということがわかってきています。特に2000年以降に成人した今のZ世代、あるいはミレニアル世代では、こうしたことをよく理解し、行動するようになってきています。

つまり、時代はそうした社会正義や哲学のある経営を求めているという状況になっているのです。それぞれの企業が持つ理念や、取り組みの概念に対して共感できるかどうかを重要視するようになってきました。

これは消費者としてだけでなく、もし自らが社員として働くならという労働する側、社内の内部に入る場合にしても、彼らは重要な問題と位置付けているのです。

ブランディングのターゲットは顧客だけでは足りなくなった

パーパスを持つということはブランディングの亜型ではないかとも考えられます。そこに見えるのは基本的なブランディングをしていく方向性と同じです。

ただし、ターゲットとしてみるものが違います。一般的なブランディングであれば顧客を中心に関心のある人やスタッフなど、ブランドに関連する人にだけフォーカスしていればよかったのです。しかし、それは社会を考えることが重要になっています。

パーパスとして考えるのであれば、その事業が社会にどのような影響を与えるのか、将来的にどんな世界を作っていきたいのかということをしっかりと考え、また、そのメッセージを世間に伝えていかなければなりません。

もしかしたら、そのメッセージは今までのあり方とは大きな変化が必要かもしれません。しかし、その変化は必要なものではないでしょうか。今はリスクをいかにうまく取り、変化していくかが必要な時代です。

例えばECでの事業やDXなどはそれ自体が変化のように見えるかもしれません。しかし、こうしたプロジェクトへ歩みを進めること自体が将来的なリスクに対応するために求められている必然的な対応なのではないでしょうか。

 

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