ECサイトを成功させるにはまずは制作する時にターゲットを設定するWEBの基本から攻める

2020.11.20

「どういった客層を狙っていくのか」ということを考えるのはマーケティングの基本です。そして、どんな人でもどこからでもアクセスできるのがメリットとされているECサイトですが、どこにターゲットを置くかで収益も変わってきます。インターネットではターゲットを決めて、キーワードを持つことがそのまま看板にもなっていくからです。ここではECサイトでのターゲット設定をテーマに解説します。

ターゲット設定がそのECサイトの方向性になる

ECサイトは全インターネットユーザーを対象にしてビジネスができるシステムです。それを前提に考えると、標準を合わせるのが難しくなり方向性を失います。その結果、サイトのデザインも、運営も、施策も全てチグハグなものになったり、あるいは、あまりアピール力のない、そのまま何も掛けずに豆腐を食べているようなECサイトになってしまいます。

豆腐に例えましたが、ECサイトは豆腐とよく似ています。そのまま、何もしなければ薄味で子供から高齢者まで誰でも食べられますが、味気ないものになります。しかも、どこでも購入できるので珍しくもありません。しかし、味付け次第でいろんな味わいを表現でき、より強く印象に残る料理にすることもできます。こうしたことはECサイトでも同じことがいえるでしょう。

ECサイトのキャラクターを作っていくという上では、ターゲット設定は言うなれば、どういった方法でどんな味付けにしていくかを決定するためのものです。とても重要な役割を担っています。

ターゲット設定は検索キーワードと結びつく

ターゲットの設定はいろんな置き方ができます。ユーザーの生活環境イメージなどで狙いをつけても構いませんし、商品にもし嗜好性が高いのであれば、「〜〜が好きな人」という部分をポイントにして、そうした部分にフォーカスしていくことでも構いません。

また、ECサイトでのターゲット設定は販売する商品の中の検索キーワードとも深く結びついてきます。インターネットでのユーザー行動の半分は検索によって動いていきます。最近ではSNSの影響も強くなってきましたが、まだまだ自然検索の影響は大きいです。そのため、購入予備軍のターゲットを設定をし、キーワードとそのECサイトを結びつけていくということは結果的に集客にも大きく関わってきます。

もし、ターゲット設定を考えず、特に何も対策しない状態でECサイトが存在していた場合、その評価はどうやって行われるでしょうか。商品ページなどにあるキーワードを検索エンジンのクローラーと呼ばれるボットが拾い上げ、順位づけけされる可能性はあります。しかし、その結果は受動的なものであり、そのキーワードが実際に購入と結びつくようなものになるのかはわかりません。

このような状態では、本当の意味での購入見込み客にはなかなかサイトが発見されず、売り上げにもつながって行かないでしょう。ターゲットを設定していくことは、そういった部分にしっかりと道をつけていく始まりになります。

決定したターゲットに合わせて構築や運営を進めていくことは、こうした部分をケアしていくことにつながっていきます。サービスの体制だけでなく、結果的に集客面でプラスの要素を作っていくことにつながっていく部分も少なくありません。

自社ECサイトにおける集客の重要性は他の記事でも何度もお伝えしています。検索による自然流入、広告、SNSなど、あらゆる手段で集客を行うことは自社で運営されるECサイトにとってとても重要な作業です。しかし、集客という名目の名のもとに、ただセッション数を闇雲に増やしていっても効果は薄く、資金と時間を無駄に失うばかりです。そうならないためにターゲット設定はその部分に柱を立てて方向性をつけてくれます。

検索してECサイトにたどり着いたユーザーがいた場合も、ターゲット設定を意識したデザインやフローなどから「自分にあっている」と認識し、利用に対する安心感を持つことにつながります。ECサイトでの購入に対する最大の障壁は「ここで購入してもいいだろうか」という不安感です。そうした壁をできるだけ小さく、低くできるかで売り上げに大きく影響するのです。

ユーザビリティとターゲティング

ユーザービリティを考慮することは、WEB業界的にもここ数年のECサイトにおける大きなテーマになってきました。ユーザービリティとは、要するに「使い勝手」のことです。

そして、ターゲット設定はこの「ユーザービリティ」に深く関わってきます。実際に「誰にとって使い勝手の良いサイトなのか」を考えなければユーザビリティについての答えにはたどり着けないからです。

もちろん、誰にとっても使いやすい、いわゆるユニバーサルデザイン的発想での取組みが必要な部分も少なくありません。しかしデティールの部分を考慮した場合は何らかの方向性が必要です。

購入される確率を高めていくことが戦略としては正しいあり方です。どういったユーザーをメインの顧客にしたいのかというターゲットを絞り、ユーザービリティを高めていくことは、理にかなっています。特定のユーザーにしっかりと刺さるようなパンチのある方が、誰でも食べられるけれど味気ないものよりもアピールしやすいということもあります。

最初から幅広い層に受け入れられることは大変なことです。まずは深く、続いて面を作っていくというプランの方が現実的です。

まずはしっかりとターゲット設定を意識して、それに沿ってユーザビリティの向上を目指してください。サービスの体制や、例えばわかりやすく決済方法などでは明確にこうしたターゲットとのマッチングが結果として現れます。

ユーザビリティを考えることは、集客後のコンバージョンに影響してきます。ターゲット設定をしていくことで、集客からコンバージョンまでの流れを明確に意識して構築や運営を進めていくことができるようになるはずです。

【参考】ECサイトをよくしたいならUIについて考えよう

ブランディングとターゲティング

ブランディングは、企業や商品への認識を浸透させていきユーザーを顧客化し、さらに優良顧客へと導くマーケティング戦略です。マーケティングの基本的な考え方はニーズを分析し、そこに合わせてビジネスを展開するというものですが、ブランディングの場合は、ニーズを作り出していく戦略であり、可能性も費用対効果も高いため、単純に注目されている側面もあります。

ターゲット設定を行うターゲティングはどちらかというと従来のマーケティング的発想です。しかし、発想のスタートとしてECサイトの運営ではブランディングを考える場合にもターゲティングが必要と考えます。

ブランディング自体はWEBやECサイト内のことに止まりません。例えばパッケージやロゴ、商品のデザインから、スタッフのファッションや振る舞いに至るまでたくさんの要素をつないで実施していくものです。

そうした中でECサイトでのブランディングを考えた場合、見える相手、触れ合う相手が不特定多数ではなく、「検索ワードについて関心のあるユーザー」という前提があります。つまり、結局のところ、どういった言葉をブランドのイメージと結び付けていくかを考えなければいけないのです。つまり、言葉をしっかりと捉えていく作業が必要になってくるというわけです。

ターゲット設定は、実際のところ「〇〇の好きな人」などでも十分な場合があります。「より詳細な方が良い」と具体的なペルソナを求めるWEBマーケッターも少なくありませんが、あまり人物像に固執しても意味のないことも少なくありません。

ブランディングではそれこそイメージとして「〇〇愛」なんてものでも成立します。また、そうしたブランドイメージはシンプルで、かつ受け入れられれば深いものになるので、ブランドコンセプトにも向いていると思います。

また、闇雲に自社や商品イメージを擦り付けるのがブランディングではありません。それこそ、ブランドコンセプトを持ってそれを実践していくことで、そのコンセプトに共感をえることでブランディングは達成していきます。ですのでターゲット設定をブランドコンセプトにすり合わせることで、商品や企業のブランディングを、ECサイトだけで浮いた状態にすることなく、進めることができるはずです。

そのまま同じターゲット設定を続けなくてもいい

例えばブランドコンセプトを変更することはブランディングでは一番の禁忌です。しかし、ターゲット設定は、もしそのターゲット設定したユーザーをしっかり取り込み、役割を果たしたと思えるのであれば広げていくことができます。

丸々ターゲットを変えてしまうと、場合によっては既存ユーザーの離脱を促すこともあります。ですのでそのやり方はよくありません。基本的にはプラスアルファする形をとって、類似カテゴリを狙う感覚がよいです。

例えば、カレーをターゲットにしていたのであれば、シチューにも広げてみるとか、そんな感覚です。飲食店であれば、カレー好きの層をそのまま維持しながら、シチュー好きにもしっかりうけるように作っていくといった感じです。実際の店舗であれば、お店のスペースや作業時間配分などを考慮すると、既存のターゲットへの効率を下げてしまいますが、ECサイトであれば、そうしたことを気にする必要はほぼありません。ただ、対応を増やしていくだけで成立できるはずです。

こうしたことを繰り返していくことで、幅広いターゲットを網羅するECサイトに育て上げていくことができます。最初は小さな点であっても、それを少しづつ広げていくことが重要なのです。

畑も最初から大きな土地を耕しても、収穫率は上がらず手間ばかりかかります。最初のうちはたくさんの農作物を植えず、確実に収穫できる面積を、できる範囲で行っていき、次第に畑を広げていく方が効率的ですし、広げるスピードも早くできるはずです。

ECサイトでの収益も同じことです。しっかりとターゲット設定をし、商品や企業のスタイルにあったターゲットから確実に開拓し、少しづつ大きくしていくことが結果的に大きな利益を生むECサイトになっていきます。

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