ブランディングの仕事の現在進行とは顧客を「ファン」にする

「ブランディング」というとロゴをつくったり、キャッチコピーを覚えてもらうということだけで満足してしまっていないでしょうか。それではただのPRの刷り込みに過ぎません。自社でのブランディングの仕事はファンを作っていくことを目指さなければいけません。それこそがブランディングの最大の目的です。

ブランディングは「ファンづくり」をめざすた作業

ブランディングはマーケティング戦略の一つといえます。マーケティングという言葉の範囲は広く、市場の設定などから調査などのリサーチ、その市場の拡大、市場内での認知向上などを目指すプロモーションやPR、さらにはセールスなどの営業活動まで幅広くマーケティングに含まれてきます。

その中でブランディングは何を目指すかというと「ユーザーとより深い関係を気づいていく」ということです。一般的にはブランディングというと「〇〇といったらすぐ●●を思い浮かべる」など連想の強化などが指摘されます。

たとえば「ゴホンといったら龍角散」というキャッチコピーがあります。これは日本国内の一定以上の世代にはよく知られているキャッチコピーです。このキャッチコピーの浸透によって多くの人が咳をすると龍角散について少しは思い浮かべるという物凄く強いキャッチコピーになりました。

これもある意味ではブランディングなのですが、さらにもう一歩踏み込んでいく必要が出てきました。このキャッチコピーによる訴求だけでは、ベネフィットを感じられないユーザーも増えてきたのです。ブランディングは今、ベネフィットに関連することでよい印象をもってもらい、それに関連する事柄についての事象がユーザーの身の回りに起きた時にとっさに思い出すことができれば購入に繋がりやすくなるというものです。ただ、こういったことはもはやPRやプロモーションの領域に入ってきました。もちろん、それぞれのマーケティング的行為は連動しており、一つ一つがバラバラに存在しているわけではありません。

それでもブランディングという領域のメインの目的ではなくなってきているのも事実です。イメージやキャッチコピーなどクリエイティヴなデザインワークなどに訴求力が必要なのはわかりますが、そこがゴールではないということをしっかりと理解しておく必要があるのです。

ブランディングの領域だけの話をするならば、今まで以上にユーザーとの関係性をしっかりと作り上げることで、ブランドのユーザーをそのブランドのファンにしていくということのほうが重要視されるようになってきました。

そうしてファンを作っていき増やしていくことで、ブランドの価値をあげる作業を行なっていくことがブランディングの仕事なのです。これは実はブランドの価値をあげるということを目指すとファンは増えていきません。そのメカニズムは不思議ですが、当然ともいえます。ファンを作っていくという行為に関してはイニシアチヴが実はユーザー側にあるからなのです。

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ファンづくりのイニシアチブはユーザーにある

あるブランドの商品なり、サービスを気に入るユーザーがいます。そして気に入る理由はひとそれぞれです。

こうした前提の上でブランディングを戦略的に行うためにはどうすべきでしょうか。よりお客さんに満足してもらうために何をすべきかを考え、その中での最大公約数を探していくことが重要になります。

つまり、まず、自社の事業を必要としているお客さんをしっかりと知ることであり、ユーザーについて考えなければいけないのです。当然、その最初には商品やサービスのベネフィット、つまりブランドのベネフィットがなければいけません。ここについては「私たちはこうなんです」とブランド側が宣言する部分です。それに合わせてユーザーのリアクションをより良く、また、このベネフィットによる満足度を高めていくことなのです。

そして、この数年、単純な満足ではなく、いかに体験を作るかということが重要視されるようになってきました。顧客は「そのブランドとの接触した体験」を記憶に留めます。

これを作っていくのは実はブランド側ではありません。ユーザー自身、お客様自身です。そしてそれをしっかり演出していくために、しっかりとお客様のことを知らなければならないのです。

一人一人の考えは違い、また変化していくものです。そのため、ブランディングしていくということは変化を要求されるものなのです。形骸化してしまったフォーマットはどんどん変えていかなければユーザーから見放されるばかりです。

  • 常にベネフィットを新鮮に保つ
  • ユーザーの体験を更新していく

ということを考えていかなければファンは離れていってしまいます。ブランディングではファンを作るのと同時にそのファンを満足させ続ける必要があります。

例えば、いわゆる高級DCブランドなどでは、それを身につけているだけでユーザーの気持ちを持ち上げるようなものがあります。こうしたブランドは、その背景をしっかりと作り、知らしめることで、そのブランドの商品を持つ価値、身に着ける価値を提供します。ここでユーザーはそれによって気分が上がるということをしっかりと理解しているからこそ、その気分があがるようにブランディングに工夫をこらしているのです。ユーザー側の「こうあって欲しい」という思いをさらに一段上に上げていくことであらたなユーザーエクスペリエンスを作っています。

そして、そこにあるのはユーザーを的確に捉えているという背景があるのです。

分析はブランディングの要

こうして考えるとブランディングの中での分析の役割の高さが理解できると思います。思い込みだけではなく、様々な側面で分析をしていくことで、自身のブランドのことを知り、さらにそれを活用するであろうユーザーをしっかりと捉えることで、戦略的なブランディングが可能になります。

【参考】ブランディングの「フレームワーク」とは?何につかう?

こうしたフレームワークもそのためにあります。そしてもう一つ、重要なのはあなたが一体何を伝えたいのかということです。

「ブランディングをする」というのであれば、まず前提として製品やサービスのベネフィットが明確になっている必要があります。そうしたベネフィットを感じ取って好きになってもらうという前提の話を最初のほうでしました。商品のコンセプトやそうしたベネフィット、背景にあるストーリーを気にいるのかどうかの選択肢はユーザーにあります。そして当然、その前に「選択してもらう何か」がなければブランディングは成立しません。そして、それが「あなたがブランドを通して伝えたい思いである」ということがブランディングをしていく意味といえます。

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