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ブランディングデザイン会社のあり方を、依頼する側から考える

2018.05.30 2026.09.02 更新

ロゴもサイトも新しくなったのに、半年たっても手応えが変わらない。そんな話を、相談の場で何度も聞きます。

デザインの質が低かったわけではありません。むしろきれいに仕上がっているものほど、公開したところで打ち手が止まっていることがあります。

一般には、ブランディング会社はデザインの外注先として語られます。かいなはそう考えていません。ブランディングデザインの会社が渡しているのは制作物ではなく、毎月判断を更新し続ける体制です。だからあり方の話は、契約の形の話とつながっています。

デザイン会社とブランディングデザインの会社は、どこで分かれるのか

肩書きの違いではありません。分かれるのは、依頼を受けた側が何をゴールに置いているかです。

きれいになったのに何も変わらない、が起きる仕組み

制作の依頼は、たいてい「何を作るか」から始まります。ロゴ、サイト、パッケージ。作るものが決まっていれば、見積もりも納期も出せます。

ところが作るものが決まった時点で、売り方の議論は終わっています。誰に何をどう言うかを決めないまま、器だけが新しくなる形です。

公開後に手が止まるのは、担当者の熱意の問題ではありません。次に何を判断すればいいかが、どこにも書かれていないからです。

「なんかいい」を言語化しないまま渡すと、社内で再現できない

ブランディングデザインの魅力は、言語化しづらい部分に宿ります。写真の余白、書体の細さ、言葉の並び順。ここは説明が難しい領域です。

ただ、説明を省いたまま納品すると、翌月の販促バナーを社内で作った瞬間に崩れます。判断の理由が引き継がれていないからです。

かいなが仕上がりと同時に「なぜこの選択にしたか」を残すようにしているのは、作った人がいなくなった後も使える状態にしておくためです。

結果から逆算すると、作らない選択も出てくる

結果を先に置くと、作るものの一覧は減ります。今期に効かない制作物が候補から落ちるからです。

ロゴを変えるより先に、商品ページの言葉を書き直したほうが早いことがあります。逆に、言葉が定まらない原因がロゴと世界観の古さにあることもあります。

どちらかは、対話の中で事業の状況を見ないと決まりません。決まった型に当てはめないというのは、この判断を毎回やり直すという意味です。

かいながブランディングデザインを月額で続けている理由

かいなのブランディングデザインは、基本的に月額でお引き受けしています。これには実務上の理由が2つあります。

初回のプランが完璧であることは、まずない

最初に立てたプランは、公開して人の反応が返ってきた時点で必ず修正が必要になります。狙った層と実際に反応する層はずれるものです。

単発の契約だと、このずれに気づいた時点でもう手が入りません。次の予算が取れるまで、ずれたままの状態で走り続けることになります。

前月の反応を見て今月の方向を直す。この繰り返しができる形にしておかないと、良いプランほど賞味期限を過ぎます。

毎月続くこと自体が、お互いの約束になる

作って終わりの関係だと、評価は納品物の出来だけで決まります。翌月も続く関係なら、前月より良い提案を出すことが仕事の前提になります。

お客様の側にも変化が起きます。社内の情報が集まってくるようになり、現場で起きていることを先に共有してもらえるようになります。

この状態になってから、提案の精度が上がります。逆に情報が出てこないままだと、月額でも一般論の提案しか作れません。

自社の売り場で毎週判断を直している実感

かいなは支援会社であると同時に、自社ECを4サイトと、名古屋と東京の2拠点を自分たちで運営しています。

厳選日用品の「SOREDAKE」では、「めんどくさいを否定しない」という言葉を先に決めました。この一文があるから、商品を入れるか入れないかを迷わず判断できます。

それでも、言葉の見せ方は毎月直しています。広告費が想定より効かなかった朝の焦りも、レビューが1件ついた日の嬉しさも、自分たちの金と在庫で経験しているからです。

ブランディングデザインの伴走を、かいながすすめない場合

月額の伴走が向かない状況もあります。相談の段階でお断りすることもあるので、判断の材料として3つ挙げます。

社内に決める人がいない

ブランディングは、決めることの連続です。何を言わないか、誰を狙わないか。ここを決める権限のある人が打ち合わせに出てこないと、提案は毎回持ち帰りになります。

合意形成に時間がかかるのは悪いことではありません。ただ、月ごとに判断を更新する形とは噛み合いません。

この状態なら、まず社内で決める人と場を作るところから始めたほうが、費用が無駄になりません。

単発の制作で足りている

展示会の資料を1点、採用パンフレットを1冊。期限と用途が決まっていて、その先に継続の予定がないなら、単発の制作依頼で足ります。

ここに伴走契約を重ねると、払っている金額に対して使う場面がありません。必要になったときに、また相談していただければ十分です。

LP主体・広告主体で回している

LPと広告だけで数字を作っている運営には、かいなはブランディングの伴走をあまりおすすめしていません。

この形は、訴求とクリエイティブの回転速度で勝負が決まります。世界観を積み上げる作業は、その速度と相性が良くありません。

ただし、広告の単価が上がってきて指名検索を増やしたいという話であれば、前提が変わります。そのときは構造の話から入ります。

依頼する側が見るべき、会社選びの分かれ目

ここまでは受ける側の話でした。最後に、依頼する立場で明日から使える判断の基準を書きます。

提案が、前回と違う形で返ってくるか

1回目の提案がきれいなのは、どの会社でも起こります。差が出るのは2回目以降です。

前回と同じ構成、同じ言い回し、同じ資料の型で返ってくるなら、その会社は自社の型に当てはめています。事業を見ていれば、提案の形は毎回変わります。

判断が分かれるのは、同じ型が悪いかどうかではありません。自社の事情に合わせて型を崩した跡があるかを見ると、次の1年を任せられるかが分かります。

やらないほうがいい、と言ってくるか

やりたいことを全部見積もりに乗せてくる相手は、話が早く進みます。ただ、優先順位をつける役目を誰も担っていない状態でもあります。

今期はここに使わないほうがいい、という判断を理由付きで言える相手のほうが、結果として費用は減ります。

かいなの相談は30分の無料で、売り込みはしません。診断だけ持ち帰っていただいて構わないのも、この考え方からです。

金額の大小ではなく、何で金額が変わるかを聞く

かいなは料金表を掲げていません。自分ごとでない金額を見て高いか安いかを判断されると、必要な話にたどり着けないからです。

代わりに、予算をお聞きしてから設計します。金額が動くのは、判断を毎月一緒にやるのか、決まったものを作るだけなのかという範囲の違いです。

相見積もりを取るなら、総額を並べるより「何が増えると金額が上がるか」を各社に聞いたほうが、比べる意味が出ます。

ブランディングデザインの進め方について、お気軽にご相談ください

ブランディングのご相談は、掘っていくと「お客さんの顔が見えていない」という話に行き着くことがよくあります。データがあっても、使いきれていない状態です。

その場合に必要なのは、新しいロゴではありません。誰に何を言うかを決め直し、毎月その判断を更新していく体制です。かいなのブランディングは、そこに月額で入る形をとっています。

話を進めるうちに、ブランドサイトとECが分かれている構造そのものが原因だと分かることもあります。その場合はブランドサイトとECの統合から見直します。

かいなは自分たちでもECを運営しています。売る側の実感を持った相手として、30分の無料相談からお気軽にご相談ください。