ECサイトでイベントを実施して集客・売上アップを成功させよう
2020.07.20

ECサイトの集客力を加速させて売上を伸ばす方法の一つがイベントの実施です。ECサイトでのイベントは実店舗のように対面ではありません。そのため、その実施についてはある程度方法が限られてきます。
ここではECサイトの基本的なイベントと、成功へ向けた方法について解説します。
CONTENS
対象を明確にすることが成功の第一歩
ECサイトでイベントを活用して狙う主な目的は
- 知名度のアップ
- 売上のアップ
この二つです。
知名度をあげると、集客がしやすくなります。こうした集客のしやすさは当然、永続的な売上につながります。また、もし商品名を知っている場合と知らない場合を比較すると、商品名を知っているほうが安心感があります。その結果、購入しやすくなります。
そのため、知名度をあげるということは売上を伸ばすということにとってとても重要です。そういった意味ではイベントを開催することやキャンペーンの効果はとても大きいです。
また、オンラインでも販促としてイベントを行うことで流入が増えれば短期的な売上の上昇にもつながります。イベントをきっかけにして購入まで至ったユーザーが増えることで、その後にリピートを増やすことにもつながります。
そのため、ECサイトを運営しているのであれば、よっぽどイベントをできないという事情が無い限りはもったいないことです。通常の路面店と同様にECでもこうしたイベント開催を施策として打つことは重要です。
しかし、闇雲にイベントを行っても効果を十分に得られないかもしれません。まずは対象になるユーザーを絞ることが重要です。
ユーザーと直接触れ合うセミナーなども
一定の人数を集めて、商品についてのワークショップやセミナーなどを行うといったイベントも行うことができます。そうした場合SNSなどを使って募集して、ECサイト上で登録してもらうようなスタイルが一般的です。
このような実際にユーザーと顔を合わせるようなイベントは直接声を聞く機会にもなり、積極的なユーザーをより取り込むことができます。もし商品の性質がそうしたイベントと合うのであれば面白い効果が出る可能性があります。
ただし人数はしっかりとフォロー出来る程度に留めることが重要です。大規模にするほど、イベントへ集客出来なかった時のダメージは大きくなります。また、ユーザー一人一人の満足度を低下させる可能性もあるなど、リスクが高くなってきます。あまりハイリターンは望むべきではないかもしれません。
一方でコロナウイルスの影響で実際の対面型イベントはなかなか今は実施しにくい雰囲気もあるところも問題です。
企画は商品や季節などにあわせて対象のユーザーを絞る
対象を絞る場合、2つの考え方があります。「今まで響いていた層により強くアプローチする」という既存の市場をさらに深くしていくパターンと、「新しい客層に存在をアピールする」という横にもっと広がろうというパターンです。
実際のところ、横へ広げていくというのは結構大変です。そうした目的を持っている場合は、商品と狙いたい層の相性や、春夏秋冬の季節に絡んだイベントなどを組み合わせることです。
また、よりユーザーと深い関係性を作るイベントは、ファンを作り売上にも結びつけやすくなります。この場合、ターゲットはすでに「既存のユーザーを対象にする」ということで絞られているともいえます。そのため、成功しやすいということも言えるかもしれません。
今までの客層以外にアピールしたいということであれば、しっかり分析をして、インターネット上のどういったところに関心があるのかを考えておく必要があります。そうすることで広告などへも出稿しやすくなります。キャンペーン用のバナーのデザインなどの方向性も絞ることができ、イベントとして全体的な見え方などもスッキリとわかりやすくなっていくはずです。
ECサイトでのイベントのパターンは3つ
ECサイトで行う訴求しやすいイベントの王道パターンは3つです。
送料を無料にするのはある意味ネットショップの特徴的なイベントのパターンです。それ以外は実際の店舗でも取られる方法です。こうした方法は、ある意味とてもわかりやすく、詳しい説明はそれほど必要ではありません。そのため、どの期間に、どの程度の値引きや還元率で実施されるかが焦点になります。
- 送料無料
- セール
- クーポンやポイントの配布
送料無料は興味のある人の背中を押す
普段から「送料ってもったいないよな」と思っている人は少なくありません。実際には現地へ出向いて交通費を使い、時間を使うので送料以上に負担があるはずなのですが、なぜか出費したくないと思わせる代表格といえます。
そのため「今だけ送料無料」や、普段の合計金額による送料無料の金額を下げるだけで、「ちょっと買ってみよう」と考える人の背中を押します。
セールはやり過ぎ注意
商品自体を割引するセールは、季節のイベントとも絡めやすく企画の負荷が少ないイベントです。一方で頻繁にやりすぎるとセールの時だけしか買わないというユーザーを増やし、客単価を闇雲に下げてしまうこともあり、要注意です。
そうした場合はイベントごとでセール商品を変更して、購入機会を増やすなどの工夫が重要です。安く売ることはユーザーに喜ばれますが、ブランドや商品のイメージにも繋がります。誰でも思いつく企画こそ、慎重に実施しましょう。
新規顧客獲得やリピートを増やすクーポン
クーポンやポイント還元は、クーポンの入手経路に工夫することで、メルマガ会員やSNSのフォロワーを増やしたりすることに繋げることができます。また、使用期限を設けることで、購買意欲を高めて利用機会の促進にもつながります。
クーポンやポイントは利用されなければ、オンラインショップの経済的負担は増えません。還元率をうまく設定できれば、リピーターを増やしながら、客層も広げることが、負担を少なく実施できます。
ECサイトの導線を整理して準備しよう
イベントを実施する場合は、ECサイト側の準備もしておくことが重要です。どの程度拡散されるかにもよりますが、一時的にアクセスが増えるとサーバーに負荷がかかります。その結果システムがダウンしてしまえばイベントどころではありません。
また、対象を絞ったり、イベント用のページを作る場合は、導線をわかりやすくしておく必要があります。どの商品が対象なのか、どういった内容なのかは「ユーザーが見たい時にすぐ見れること」が重要です。
やっているのかがわからなければ参加できませんし、どうやったらいいのかわからないものに参加したい人はいません。サイトの各ページのわかり安い場所にバナーリンクが出るなどの工夫をして、可能な限りワンアクションでたどり着けるようにしておきましょう。手軽にできることがイベントへの参加率をあげます。
参加率が低くなるほどプロモーションとしての効果は薄くなります。そのため、サイトの導線をしっかりと考えるのはとても重要なことです。また、せっかく集客をするのに「わかりにくいサイト」というイメージを持たれることもよくありません。このあたりのことを考慮しておくことはイベント実施の最低ラインとかんがえてください。
企画はシンプルが鉄則
イベントの企画を立てる上で重要なのはシンプルに理解できることです。2回目になりますが、「わからないものには人は参加したくない」のです。いくら有益だとしてもです。そのため、企画はシンプルである必要があります。
また、ユーザー参加型の企画はハードルが高いです。例えば写真を募集したり、川柳などを募集して、それに対して景品やポイントを付与するというやり方がこれにあたります。初期の状態で拡散できなければ参加者の少ないイベントになり、見た目的にもよくない結果で終わることになります。
一説にはこうした参加型のイベントは5万人程度はメルマガ会員などがいないと難しいという意見もあります。現在はSNS連動型の企画であれば、もう少し少ないフォロワー数でもうまくいくかもしれません。こういったタイプのイベントはSNS上の拡散を狙った企画ですので、新商品の紹介などには親和性があります。基本的にはプロモーションイベントであり、直接的な売上やECサイトの認知や利用向上にはつながりにくい傾向にあります。
とはいえ、企画自体は最初から制限をかけて立てる必要はありません。セオリー通りではなくてもうまくいくこともあります。ECサイトでのビジネスはまだまだ過渡期です。これからも新しいスタイルのイベントがどんどん出てくるかもしれません。大事なのは企画と商品や企業のマッチングです。果敢に挑戦する姿勢こそがECサイト運営を軌道に乗せる重要なコツと言えるかもしれません。
また、インターネット上でのキャンペーンについて下記の記事でも解説しています。ぜひこちらも参考にしてください。