ECサイトの売上アップに向けた改善は課題の分析から始めよう

2020.08.14

ECサイトの売上をあげ続けていくには、状況に合わせて常に改善していくことが重要です。問題を発見し、改善策をあて効果を確認するという繰り替えしでネットショップの売上は上昇していきます。しかし、問題はどこに改善点があるかという課題をいかに発見するかということです。ここではECサイトの改善点の発見方法を中心に解説していきます。

ECサイトの改善は闇雲にやっても効果なし

ECサイトは運営していくなかで課題を見つけて改善していくことが売上アップにはかかせません。僅かな違いが売上の動向を左右します。

どうしても扱う商品などによって見せ方が変わってくるので一律にこうすればいいという型に嵌めることは本来、難しいことです。そのため、改善の作業は試行錯誤を重ねる必要があるのです。よく「これがポイント」と具体策を示すハウツーがありますが、実際のところ一定の方法にはあまり期待できません。

そうした中で、改善ポイントと思われることは無数に出てくるかもしれませんが、闇雲に導入しても効果はあまり期待できません。いえ、実際には効果はあるかもしれませんが、その施策の結果なのかどうかが判断できません。そうした改善策のばらまきを行うとネットショップの方向性を失うことにも繋がります。

改善は必ず計画を練るところからスタートしてください。計画を終えたら、その後に実際に試験運用をします。その効果をしっかりと分析して命題に対して効果を検証することです。その結果に基づいて改善を行います。

これは一般的に言うPDCAサイクルという業務の進め方です。この進め方はECサイトの改善には必須です。PDCAは以下の略称です。

  • P→Plan(計画)
  • D→Do(実行)
  • C→Check(評価)
  • A→Action(改善)

これを順番に繰り返していくことです。Pの計画では目標設定を行いますが、ただ改善することが目的になってはいけません。ECサイトの場合、課題の設定については最低限、売上アップに関わることであるべきです。また、実際にAの段階では、そのまま最初の計画を継続するか、中止するかといった判断も含まれることを忘れないでください。サイクルとして惰性で循環させるのであれば意味がないからです。

実際に建てた計画を進めた際にどういった成果が現れるのかをしっかりと測定しながら、計画を修正して進めていくことが重要です。PDCだけで、いろんなところに施策が広がり改修しないまま終わることのないようにしましょう。これはサイトに関わる全員が意識する必要があります。

もし瞬発力で思いついた案があるという場合も、計画に割り込むのではなく、提案の内容をどのように計画に乗せられるのかを冷静に考えてください。

また、売上を向上させる運営については以下の記事にまとめてあります。ECサイトの運営では基本的にやるべき課題なので、こちらも参考にしてください。

【参考】ECサイトを始めたら、まずは3つの課題に注目しよう

まずはフェーズを捉えよう

ECサイトを改善するに当たって、何を改善するかという課題を見つけることこそが重要です。もし、的確に課題を発見できればもはや勝負はついているようなものとも言えます。しかし、実際のところ、その課題の発見こそが難しいところでもあります。

なかなか問題点をクリティカルに探り当てることは困難です。そのため、まずは一体、対象のサイトがどういったフェーズにいるのかを分析することが重要です。現実の店舗と違いWEBの利点はデータをすぐに回収して、改善案に利用出来る点にあります。しっかりとデータを分析してどこに問題点があるのかを探ってみましょう。

分析ツールは必ず入れよう

そこで最低限、自社のサイトにはGoogle Analyticsを使えるように整備しましょう。これはGoogleが提供しているツールですが登録も利用も無料ですし、簡単なタグを埋め込だけでいろんな情報を捉えることができます。また、サイトの構造として可能であれば、Searchconsaleの設定もしてください。より細かく流入してきたユーザーに対して分析が行えます。また、検索での順位をあげるために不足していることを通知して、構造的な面での最低限の改善点を提示してくれます。こうしたツールを活用することもECサイトの売上アップを考えるのであれば絶対に欠かせません。

【参考】Google Analytics

サンプルが足りないならサイトの改善よりも集客

実は改善を考える前に、そもそも訪れるユーザーが絶対的に不足しているという状況はないでしょうか。この場合、いくらサイトを改修しても効果が期待できない可能性があります。そもそもの訪問数の少なさにはデザインやページ遷移の改善などではどうにもできません。

いずれにせよ、測定できるサンプル数が限られているのでどうしても「もしかしたら○○が〜?」という部分の○○の部分、つまり目標の設定での精度が低くなってしまいます。

また、根本的に売上をあげたければ、その状況であれば改善というよりも集客に対する施策をどうするかということに注力すべきです。全く無意味とはいいませんが、努力の方向性がずれていると言わざるを得ないでしょう。

そもそもの命題でもあるECでの売上をあげようと考えるのであれば、結局のところ常に集客については考えなければいけません。集客への対策を改善していくという言い方もできるかもしれませんが、そこは改善策とは分けて考えていくほうがよいのではないかとも思います。

初期は特に集客施策に対して十分にリソースを割くことが重要です。場合によっては広告などで瞬間風速をあげたり、コンテンツマーケティングで自然検索での流入を増やすなど、工夫しましょう。

ユーザーの行動を冷静に分析しよう

集客はある程度あるという状況であれば、問題点を洗い出す番です。ここで見る視点は2点です。一つ目は失敗例、そしてもう一つは「成功例」を分析することです。ネガティブなポイントを潰していく施策は共有しやすく、インターネット上にも多くのハウツーで改善事例が溢れいてます。たとえばカゴ落ち対策はネガティブ例を集めて対応しているものになります。

成功例はどこを強化すべきかといったことがわかります。どちらかというと攻めの改善ポイントを示します。これは、扱う商品や企業の方向性によって現れ方が異なってくるので、一概に例で示されることは少ないです。また、そのまま真似することもあまり効果的ではないので、事例として提示されることはほぼありません。

しかし、そのサイトの独自の評価としてポジティブなポイントもしっかりと分析しておくことが重要です。購入までいたった顧客や、会員登録をしたユーザーなどコンバージョンに至ったユーザーはどういった足取りを辿っているのかを分析してみてください。

また改善時の指標として、CVR、つまりコンバージョン率としてどの程度のユーザーがコンバージョンに至っているかを数値化し、その数値を上昇させるように目標とすることが重要です。とはいえ、あまりこの数字に捕われすぎると改善ポイントを見失うこともあります。重要な指数ですが、この数字ばかりを追わないことです。

全体としてサイトの滞在時間や遷移ページ数、どこから入って来たか、どのページで離脱したのかということを見ていきます。あまり少ないサンプルで見ても個人差がありすぎるので問題点の洗い出しには繋がりません。そのため、先に述べたように最初は集客を考えることが重要になるのです。

分析していく中で、なんらかの傾向として現れてくるのであれば改善箇所は格段に見つけやすくなるはずです。

離脱したページに改善のヒントあり

改善するべきポイントを発見しやすいのは、離脱している箇所です。もし集中してサイトから離れる箇所があるのであればその周辺のどこかに問題があると考えられます。

また、サイトに人が入って来ても、カートに商品を入れないというのであれば、商品ページに問題がある可能性があります。この場合、集中して特定のページにセッションがつくわけではないので分散します。商品の人気なども関係するので、傾向があるように見える可能性もありますが、この場合は商品ページを一度全体的に考え直してみる必要があります。

例えば写真の点数や映り具合、解説に使っている文章の傾向などです。根本的に写真のクオリティが低い、点数不足で閲覧社が商品を把握出来ないなどが理由の可能性もありますし、文章に誤字脱字が多くて不安になったり、ポエムのようでよくわからないなどもこうした部分に現象として出てきます。

「問合せのページで離脱が多い」という状況は少し深刻です。情報的に根本的に足りていない、不安度の高い状態になっているのかもしれません。FAQなどでしっかりとフォローしてあるか、利用規約に問題はないか、わかりにくい表現はないかなどをチェックしてください。

改善ポイントとしては、決済ページの遷移や注文情報の入力の手間で離脱しているなどの傾向も見えてきます。いかに手数を減らせるかということが重要ですが、あまり減らしすぎると新規のサイトでは不安に思われることもあるなど、バランスが重要です。

技術的に持て余す改善ポイントはプロの出番

改善ポイントを探っていくうちに、どうしても手に負えないような状況が出てくる可能性があります。そうした場合は、制作とマーケティングに強い運営代行会社を頼るという方法があります。サイト自体の全面的な改修のタイミングなども考える必要がある可能性もあります。

いずれにしても規模の拡大に合わせていろんな力がECサイトの運営には必要になります。そうした場面で頼れる専門家との関係を築いていくこともサイトを改善して売上アップしていくためには重要なことです。

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