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カゴ落ち改善をecforceで始める前に見る場所を決める

自然光の入る木の机に置かれたスマートフォンと配送伝票、手書きのメモが残るノート

「カゴ落ちを減らしたい」というご相談では、たいてい施策の一覧が先に出てきます。リマインドメール、離脱防止ポップアップ、決済手段の追加。どれも間違いではありません。

ただ、この順番で足していくと、何が効いたのか分からないまま施策だけが増えます。半年後、外すに外せないクーポンが残っている、ということも起こります。

一般にカゴ落ち対策は施策の組み合わせだと言われますが、かいなは、先に決めるべきは施策ではなく「どこで落ちたのかを見る場所」だと考えています。ecforceは顧客データが手元に揃うカートなので、この順番を守るかどうかで結果の差が開きます。

「カゴ落ち率」を眺めている間は、翌週の打ち手が決まりません

カートに入れた人が、全員買う気だったわけではありません

カートは、購入の意思表示であると同時に、後で見返すためのブックマークでもあります。価格を確かめたい、送料を知りたい、他店と比べたい。目的はばらばらです。

そのため、率そのものを追いかけても打ち手は決まりません。率が上下した理由は、施策よりも流入の質で動いていることが多いからです。

見るべきは、率の推移ではなく、落ちた人がどの画面まで進んでいたかです。ここを分けずに施策を当てると、効いたかどうかの判定ができなくなります。

落ちる場所を3つに割ると、やることが変わります

かいなは、カートより前、カート内、フォーム内の3つに分けて見ます。分ける理由は、それぞれ原因の系統が違うからです。

カートより前で落ちているなら、探せていないか、商品ページで判断がつかない状態です。カート内なら金額、フォーム内なら手間か不安が中心になります。

この3つのどこが厚いかで、翌週やることが自動的に決まります。逆に言えば、3つを混ぜたまま「カゴ落ち対策」と呼んでいる限り、施策は当てずっぽうになります。

ecforceの受注データと解析を、同じ粒度で並べます

ecforceは単品リピート通販を前提に、定期購入とフォーム一体型のLP、顧客データの活用が中心にあるカートです。手元に残る情報が多い分、解析ツールの数字と突き合わせやすくなります。

ここで気をつけたいのは、解析側の指標とカート側の受注を、違う切り口で見てしまうことです。デバイス、流入経路、初回か既存かの3点は、両側で同じ区切りに揃えておきます。

揃っていないと、「スマホの落ちが大きい」までは分かっても、それが初回の人なのかリピーターなのかが分かりません。次の一手はそこで止まります。

金額で落ちたのか、手間で落ちたのかを切り分ける

送料の一行は、施策ではなく事業の判断です

かいなは、猫のための木工所という国産無塗装天然木の猫家具のECを自分たちで運営しています。キャットタワーやキャットウォークは大型で重量があり、送料が売価に対して軽い商材ではありません。

運送各社の改定の知らせが届いたとき、最初に計算し直すのは商品価格ではなく、送料無料をどこに置くかでした。この一行を動かすと、注文の入り方そのものが変わります。

だから送料の見せ方は、カゴ落ち対策のチェックリストの一項目ではありません。粗利をどこまで削るかという事業の判断で、Web担当だけで決められる話ではないという前提で扱います。

合計金額が最後まで確定しない構造を疑う

金額で落ちる場合、多くは高いことより、確定するのが遅いことが原因です。商品ページでは分からず、フォームまで来て初めて総額が見える設計になっていないでしょうか。

ecforceのフォーム一体型LPのように、訴求から入力までが一本になっている構成では、この遅れが特に効きます。読んで気持ちが乗ったところで、金額が想定と違うと分かるからです。

対処は、後払い手数料やクール便の加算も含めて、カートに入れる前に総額の見当がつく状態にすること。値引きより先に、確定のタイミングを前に倒します。

定期の条件が読み切れないまま、指が止まる

単品リピート通販では、初回価格と2回目以降、次回配送日、変更や解約の方法が、購入前に把握できるかどうかで進み方が変わります。

ここが読み切れないと、迷った人は買わずに調べに行きます。そして多くの場合、戻ってきません。

回数の縛りがあるなら、隠さずに同じ画面で示すほうが、結果としてその後の解約や問い合わせが軽くなります。入口で減った分を、後工程の負担で払い戻す形になるためです。

カゴ落ち対策を足さないほうがいいと判断する条件

初回獲得が広告頼みで、リピート設計がないとき

広告で人を集め、カゴ落ちメールとクーポンで拾う。この組み合わせは短期の数字が動くので、続けたくなります。

ただ、リピートの設計がないままだと、拾った人はクーポン価格でしか買わない層として積み上がります。次に値引きを外した瞬間、元より落ちることになります。

この状態なら、かいなはカゴ落ち対策を先送りにして、2回目をどう作るかから手を付けることをおすすめします。同梱物や購入後の連絡といった、出荷まわりの設計のほうが先に効くことが多いからです。

ポップアップとクーポンを先に置くと、後で外せなくなる

離脱を検知して割引を出す仕組みは、実装が軽く、効果もすぐ見えます。だから最初に置かれがちです。

問題は、慣れた顧客が「離脱すれば安くなる」と学習することです。定価で買っていた人まで一度離れる動きを覚えます。

やるなら、初回訪問に限る、期間を切る、値引き以外の情報にする。少なくとも、外すときの条件を先に決めてから置きます。外し方を決めていない施策は、資産ではなく負債になります。

落ちているのがカートより前なら、直す場所が違います

商品点数が多いECや、仕様で選ぶ商材では、そもそもカートに入る前で人が減っています。この状態でカゴ落ち対策を足しても、母数が動きません。

検索や絞り込み、比較の作りが追いついているかを先に見ます。カートに手を入れずに選ぶ体験だけを足す方法もあるので、改修の重さを理由に諦める必要はありません。

判断は単純です。カート投入率が業界の感覚より明らかに低いなら、カゴ落ちではなく手前の問題として扱います。

ecforceでの改善は、初回設計をどう置くかで答えが変わります

初回を定期前提にするか、都度購入も残すか

定期前提に寄せると、初回の通過率は下がりますが、通った人の価値は高くなります。都度購入を残すと逆になります。

分かれ目は、商材の消費サイクルが読めるかどうかです。使い切る時期が推定できる商材なら定期前提、使用量が人によって大きく振れる商材なら都度も残します。

カゴ落ちの数字だけを見ると、常に都度購入を残すほうが良く見えます。そこだけで決めないために、初回の通過率と定期転換率を必ず並べて見ます。

リマインドは、何通目までかを解約導線とセットで決める

カゴ落ちのリマインドは、送るほど反応が積み上がるように見えます。ただし、送りすぎた分は配信停止という形で後から返ってきます。

判断の基準は、その商品の検討期間です。数日で決める日用品なら短く詰め、比較検討が長い商材なら間隔を空けます。

そして、停止の導線を分かりやすく置いた状態で本数を決めます。停止しにくくして本数を稼ぐやり方は、ドメインの評価という形で全配信に跳ね返ります。

止める基準を、始める前に書いておく

かいなは自社ECを4サイト運営していますが、施策で一番難しいのは始めることではなく、効かなかったものを止めることです。

だから着手前に、いつまでに何が動かなければ外すかを一行で書いておきます。判定の指標は、カゴ落ち率ではなく、対象の画面を通過した人数にします。

カートまわりは構築や移行の設計と地続きです。止める基準を持っていると、次にカートを見直すときの判断材料がそのまま残ります。

カゴ落ちの見方から、お気軽にご相談ください

カゴ落ちは、施策の数が足りないから起きているとは限りません。落ちた場所を分けて見る習慣がないと、効いた施策も効かなかった施策も同じ顔をして残ります。

かいなは自分たちでもECを運営しているので、送料の一行や定期の条件が、現場でどれだけ重い判断かを知っています。だから一般的な改善リストを渡す進め方はしません。

いまの受注データで何が見えていて、何が見えていないのか。その整理からご一緒できます。30分の無料相談は診断だけ持ち帰っていただいても構いませんので、お気軽にご相談ください。