StoresでECサイト構築のメリットやBASEとの比較

2020.10.30

「ECサイトを運営してインターネット上に販売の場は欲しい、けれど自分でできるかわからないし、制作会社に頼んだ場合にいくらかかるのかわからない」…そんな不安を解決する回答の一つがStores(ストアーズ)やBASE(ベース)のような無料ASPの利用です。

こうした無料のサービスをきっかけにECをスタートするのであれば初期の費用が無料という透明感のある設定は、あまりWEB構築の知識が無い人にとっては非常に魅力的です。ここではStoresを中心に他の無料で始められるサービスもあわせてまとめ、こうしたサービスとも比較して解説します。

無料ASPではBASEと2分する人気のStores

無料でECサイトを自分で持つことが可能なサービスの勢いは物凄いものがあります。国内ECであればその代表格がBASEとSTORESです。

無料で利用できるカートASPとしてサービスを提供し始めたSTORESのインパクトは計り知れないものがありました。無料ASPについてはBASEを中心にした以下の記事もあわせて参考にしてください。こちらでもStoresについて触れています。

【参考】ECサイトをBASEなどで簡単に作成するメリットとデメリット

今まではネットショップを持とうと思えば、安くても月額¥1000程度の利用料が発生していました。商品の販売経験が無い個人では、どれくらいの売上金額が月にあるのか予測ができません。

そうした中で登録も簡単にできるので、こうした存在は気軽にECを始める門扉を多くの人に対して開いたといえます。そしてもちろん使い方も簡単です。

Storesの利用に向いているユーザーをまとめると主に以下のような条件が揃った人です。

  • ECサイトをゆっくり作る時間がない
  • 資金はない
  • WEB知識がない

こうした「ないものづくし」の人に向けてとても親切かつ便利なサービスになっています。

対象は基本的にEC未体験の初心者といっていいでしょう。こうした3つの「ない」が揃っている人にとってこれは最高のサービスです。StoresはBASEとともにインスタントECなどとも言われており、簡単に誰でもすぐに始められるのが最大のセールスポイントでもあります。

ちょっとした商品を販売してみたいという考えがあって、「ECサイトの運営ってどんな感じなんだろう?」と実際に体験してみたい人にとってもいいかもしれません。また実際に個人やビジネスにしても小規模なものをターゲットに運営会社は展開している部分も強くあります。

何といっても無料で始められることでハードルが低いことは事実です。ショップへのクレジットカード決済などの導入もStores独自の決済代行によって簡単な審査で完了できます。その他のことも含め非常に構築は容易です。

また、料金体系は有料化した場合もとてもシンプルです。有料のスタンダードプランは月額1980円です。以前は月額980円のプレミアムプランというサービスがありましたが、2019年7月にスタンダードプランという名称とサービス体系へ移行しています。

スタンダードプランは同料金のASPとほぼ同等のサービスが利用できます。無料のフリープランほどのインパクトはありませんが、フリープランでのEC運営が成功した場合、売上に対して発生する手数料が5%から3.6%になるなどの面ではメリットがあります。

ただし、売上に対する手数料がどの決済方法でも必ず発生します。そのため、それがStoresを選択すること自体がデメリットになる可能性もあります。それでも、複数の決済方法に対応もでき流のは手軽です。改めて決済代行会社に依頼するようなこともありません。実際に実用的な使える機能も備えているので、無料ということでなかなか馬鹿にできません。

スピード感はメリット

「時は金なり」という言葉があります。早く販売を開始できるということはそれだけ販売の機会も増えるということになります。Storesならサイトデザイン的な側面では非常に早く作業を完了できるはずです。

もちろん商品写真や商品の詳細説明など、ページの素材は必要になります。しかし、WEBに関する専門的な知識はほぼ必要なく、インターネットの閲覧に疑問もないという程度のIT知があればでサイトを一人で開設するには十分です。

ECサイトを開設してから勉強していく、実際に触りながら仕組みを知ることができるということは、普通ではなかなか考えられません。無料ASPを通してそうした順序でオンラインでの店舗を持てるというのは大きなメリットとなるでしょう。

集客のメインツールはInstagram

独自にECサイトを運営する場合、課題の一つに集客があります。Storesで作ったサイトの露出をWEB上で行っていくことになりますが、戦略の柱はInstagramと連動して販売できるという部分に頼ることになります。Storesではインスタでの投稿をクリックすることでStoresに連携してそのまま販売できる機能が使えます。

コンテンツマーケティングで集客しようと考えている場合はStoresのページをカートとしての利用と割り切って使うように構築をするといった作業が必要になってきます。

そのため、それなりにコンテンツマーケティングやサイト構築に対しての技術や知識が必要になってきます。

有料プランでは独自ドメインの利用も可能になりますが、正直、限界があるのは事実です。前述の「3つの無い」が理由でStoresを選んだ人にとってはこうした作業の登場によってハードルがいきなり高くなります。

そこでやはりインスタを使って集客を考えるのが主流の発想になります。Stores自体もそれを前提にしている面があるので連携に無理がありません。

そこでどうしても「インスタはちょっと、、、」と思う場合は苦戦は確定路線と考えた方がいいかもしれません。もっとも、現在ではInstagramを集客や顧客をつなぐための戦略ツールとして使わない手はありませんので、どのASPや構築方法でも同じことが言えます。そのためインスタの利用はStoresに限ったことでは無いといえます。

ただし、Instagramでの集客が簡単というわけでは無いところは考慮していおく必要があります。適当な写真をあげて逆効果ということもありえます。また、フォロワーを増やすための作業も簡単ではなく、様々な話題を放り込んでいく必要があります。

New call-to-action

BASEやSuzuri、Yahoo!ショッピングなどその他のメジャーな無料勢力との比較

出店料の無いインターネットでのチャネルの持ち方としてはBASEの他に、GMOで個人販売に特化したSuzuri、EC拡大宣言で無料で利用できるようになりモール型ECでの出店数が国内最大になったYahoo!ショッピングがあります。また、カラーミーショップが2021年に入り無料プランの提供を開始しています。

この中で、特性として比較するとSuzuriは画一したフォーマットで、販売している商品もTシャツやバッグ、アクセサリに特化して作られています。そのため販売する商品をサービス自体が選びます。またSNSフォロワーの多い人などが個人で行うには向いている一方で、ECサイトとしてのノウハウを運営の中で学んだりする要素も少ないため、比較対象にするのは難しいかもしれません。

Yahoo!ショッピングはStoresに近い側面もあります。すぐに始められる点や商品の画像などが必要な点も変わりません。手軽さではもしかするとYahoo!ショッピングに優位性があります。なぜなら、集客力が初期から違うからです。一方で、ちょっと個性的な商品を売ろうと考えている場合はStoresに軍配が上がります。Yahoo!ショッピング内のユーザーが検索しないと存在に気付くことができません。そのため、その場合はモールのメリットを活かせないからです。

BASEにメリットあり

もっとも気になる存在はやはりBASEです。そして後発である分、補強されている点も多く、比較するとBASEにメリットを感じてしまいます。BASE自体もおそらくサービス体系を構築する時に相当Storesを参考にしたのでは無いかと思われます。

BASEも注文に対して必ず手数料が発生し、それを収益の柱にしています。また、クレジットカード決済ではその他に決済手数料も発生します。有料のプランもありますが、無料のプランでも機能ごとに料金を支払い、開放していくこともできます。

またBASEの無料サービスでは可能でも、Storesではできないことがあります。

  • htmlでの編集
  • 独自ドメインの取得
  • レビュー機能

Storesでもドメインの取得やレビュー機能は有料にすると使用できます。しかし、最初から独自ドメインで始められる意味は大きいです。サイトの運営実績に伴って、SEO的にもそのサイトへの評価は上昇していくので、サイトを育てるということを考えているのであれば、圧倒的にこの要素は差があります。

またHTML編集が可能でデザインをカスタマイズできるという要素も大きな加点ポイントです。ECサイトの見た目のインパクトによるユーザーへの心理的な影響は小さくありません。どちらをおすすめするかと聞かれたら、自分は多くの場合、BASEを勧めるでしょう。

実際のところ、独自ドメインの利用にはBASEでも費用が発生するので純粋な無料の比較とはいえません。しかし、費用を抑えていたとしても、発展を望むのであればBASEという選択肢の方が優位性が高いといっていいでしょう。逆にいえば、できる範囲で行うことにはメリットもあります。Storesは与えられた範囲の中で運営を学んでいくには最適ともいえます。

ちなみに株式会社かいなではBASEをカート機能としてECサイトを制作した実績があります。この方法であればCMSを利用してコンテンツマーケティングを行い集客力をあげ、ECとしての機能を安価な初期費用で最大化できます。

【参考】kimono grace

第3の無料ASP勢力としてのカラーミーショップ

国内大手のASPとしてそのシェアを確実に握ってきた存在がカラーミーショップです。もともとは無料のプランは存在しませんでした。そのため、このところはBASEやStoresにシェアを奪われ、また、海外から日本語化を進めているShopifyの存在もあり、安泰というわけではない状態でした。

カラーミーショップはかなり大規模な構築にも耐えうるASPですが、初期のユーザーを取り込めないのは大きな課題です。そのため、無料プランの設定で初期のユーザーを撮りに行くという戦略です。

構築に関しては、先行する無料ASPのような派手さはありません。しかし、拡張性はピカイチといえます。

もし将来性を考えた場合は必ず考えてもよい選択肢になってきました。

一方で、こうなると無料ASPでも専門の知識をもって構築に取り組んだ方がより可能性が広がるのも事実です。

WEBを専門にする制作会社ではこうしたそれぞれのシステムのメリットを活かして弱点を補いつつサポートしていくことになります。弊社ではブランディングもしっかりできるサイト制作も可能ですのでぜひご相談ください。

New call-to-action

PAGE TOP
メールで
お問合せ
ZOOMで
無料相談
お役立ち
資料DL

ブランディング会社がつくった
共創ECプラットフォーム