【SEO】ECサイトの画像検索はMerchant Center利用で活発化する
2020.10.30
Googleは2020年の10月15日にWEB上でのイベント「Search on 2020」を開催しました。ここではGoogleで導入されるいくつかの新たなテクノロジーについて解説をしています。こうした新技術を用いたサービス提供体制のさらなる強化に言及しています。そのため、SEOについても新たなアプローチが登場してくることになりそうです。
他にも複数のGoogle社員がECのSEOについて触れた動画などが注目を集めています。GoogleとSEO、そしてECについて、結果的に2020年の10月は多くのSEO情報が飛び交いました。ここではその場面での最新情報も含めたSEO情報を解説します。
CONTENS
Googleの新情報が溢れた2020年10月
この10月はGoogleがSarch On 2020というWEBイベントを開催し、いくつかの技術をYoutubeで紹介しました。その中では検索エンジンの技術に関わる様々なことに触れています。
AIの学習によって、より自然言語検索を強化していることやARを検索結果として提供し、より視覚的に検索結果を理解できるような仕組み、Googleレンズによる画像検索機能や音声での検索の強化など、新技術については以前から知られています。
ここではこうした技術をどういった方向性で発展させていくのかが多くの場面で語られています。Googleでは検索を画一的に誰が調べても同じという平板なものとして使うのではなく、より一人一人のユーザーに最適化し、精度の高い検索結果を提供していこうと考えています。
つまりこの日の発表はGoogleの方向性を改めて示す内容が大半を占めていました。
これらのプレゼンテーションで、GoogleはECについても触れています。彼らの中でもECというトピックは注目度が非常に高いことがわかります。
Map機能の強化でローカルビジネスをフォローするなど、より地域と結びついた検索の革新的な進歩は続いています。しかし、それ以上に新型コロナによる今年のECでの取引量の増加はGoogleの今後のプランを大きく変更させた部分もあるのかもしれません。
ユーザーの快適性だけでなく、販売者のビジネス面もフォローすることで、言語検索に限らず、あらゆるスタイルを模索したGoogle検索を通したビジネスの活発化を狙っています。
これは、音声や画像などあらゆる方向からの検索を通してもECにGoogleが参加していく姿勢の表れといって良いでしょう。
Googleビジネスや「Googleで販売」といったサービスへの力点の置き方は明らかにAmazonの大きなシェアを狙っています。ECは今、Google、Facebook、Amazon、AppleのいわゆるGAFAと呼ばれるインターネットを舞台にする世界企業が綱引きをしあう主戦場になっています。
また、他にもGoogleのダニエル・ウェイズバーグ氏はSearch Consaleを解説する動画の中でECサイトのSEOについて解説していたり、ジョン・ミュラー氏がECでのSEOについて質問に答えているキャプチャー動画が先月公開され、それがたくさんのSNSで共有されたりと、EC周りのSEO情報が公式見解で強化されたりフォローされたりするようなトピックが豊富な1ヶ月でした。
ECサイトのSEOトピックは画像検索と商品詳細ページについて
ECサイトでのSEOに関わるメインのトピックはまずはMarchant Centarに関わることです。これはMarchant Centerに商品を登録することで、検索した結果に対し、関連する商品を表示しやすくなるというものです。これはGoogleショッピングや画像検索による広告出稿のコストを削減することにも繋がるかもしれません。
もう一つは商品ページをどう作るかというトピックです。これは前述のGoogle社員の2氏が図らずも近い内容を解説しています。これらの話を総合すると、情報の量そのものにフォーカスするということではなく「ユーザーは何を知りたがっているのかを考えるべき」というようなことを遠回しにしかし、繰り返し伝えています。
これらはいわゆるPDPに関わることです。PDPはProduct Detil Pageの略です。これは商品の詳細を記載したページのことです。このページについてユーザビリティを考慮することをGoogleは求めています。
Merchant Centerでの登録はSEO的に有利に働くと予測
Merchant Centerは「Google For Retail」というカテゴリのサービス内で提供されているツールです。Googleショッピングに表示するために商品を登録するために使います。これは「Googleで販売(Buy on Google)」という機能を使うためのもので、日本では現時点では有料です。しかし、これが今年の7月に米国では無料で利用できるようになっており、2021年までに日本も無料になるとされています。
このMerchant Centerへの商品登録は、商品の詳細をGoogleに直接遅れるため、不足のない詳細な情報を直接クローラーが判断できます。また、商品の在庫情報なども反映されます。しかも30分程度で検索結果に反映されるとしています。商品そのもののSEOとしては、このMerchant Ceter経由で行う方法が一番強くなっていくと考えられます。
この話はウエイズバーグ氏がSearch Consaleの解説動画内で話しています。また構造化データについても解説しています。構造化データを検索エンジンにわかりやすく認識させるマークアップを行うことで、スニペット表示の対象にしやすくできるとしています。スニペット表示は現在では「リッチリザルト」と呼ばれるようになりました。何かを検索した時にクローズアップされて表示される検索結果のことで、リッチリザルトになるとクリック率は格段に高くなります。
商品ページは情報の不足なく詳細を記載
先にもPDPについては軽く触れましたが、ECには関連が深い項目なのでもう少し掘り下げて解説します。
ウエイズバーグ氏は同じSearchConsaleの解説の中で、商品ページについても言及しています。「Product Detil Page(PDP)は、ユーザーの知りたい情報を全部載せる必要がある」としています。
その上で
- 写真はオリジナル、高品質、アングルも複数用意する
- 詳細な商品の特徴、使用方法、仕様の記載
- 価格、配送方法の詳細、在庫状況、税の記載
- ユーザーによるレビューや評価
こうした情報がユーザーが購入時の助けになる有益な情報であると結論付けています。
Googleはユーザビリティを第一に評価しているため、商品ページの要素としてこれらの情報をGoogleは評価すると宣言しているということに他なりません。
気になる方はぜひ下記の動画も見てください。
https://www.youtube.com/embed/lB-E6060se0
字幕をオンにして、設定で翻訳を日本語にすると、精度は別にして内容は確認できると思います。ECにSearch Consaleを生かすというレッスンの中の動画ですので、ECサイト運営には役に立つことを説明しています。
一方で、ジョン・ミュラー氏がWEBミーティングを公開した動画では、不自然にキーワードを埋め込んだような内容の長い文章については「商品ページ」としての評価を下げ、クローラーは記事ページとして認識する可能性について説明しています。
2氏が共通して訴えていることは「商品ページではユーザーが何を知りたいのかをしっかりと考えることが重要」、つまりユーザビリティをいかに優先できるかということです。
商品カテゴリページにも文章を加えよう
ジョン・ミュラー氏の解説で面白かったのは商品カテゴリーページについて言及していることです。カテゴリページを構造として持っていないECサイトも多いと思いますが、もしカテゴリページがある場合は、そのカテゴリの解説を文章で記載することでSEOの効果がある可能性があるとしています。ユーザーによっては着地点となる可能性もあるため、「カテゴリページに文章は掲載すべき」とアドバイスしているのです。
多くの商品カテゴリページはソートされた結果として商品画像、名称、金額だけが掲載されており、クローラーは多くの場合、何のページなのか判断できないだろうと指摘しています。
また、他にはスパム的に外部リンクが増えていくことについては「無視しても問題ない」としています。これについては、外部リンクについては評価しているが、ドメインの信頼性を精査しているアルゴリズムに対する自信の表れともいえます。
またGoogle Search on 2020では、機能のアップデートが来月以降に起こるとプレゼンテーションを行ったスピーカーの何人かが話しています。そのため、検索アルゴリズムについても年末商戦前に向けて大きな改変が起こる可能性が高いでとしていました。
結果的に年末商戦真っ只中の12月には大規模なアップデートが行われました。