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Googleのツールを自社ECの運営でどう使い分けるかの判断基準

2020.05.25 2026.09.02 更新

アナリティクスもサーチコンソールも入っている。広告アカウントもある。それなのに、先週と今週で何を変えたのかと聞かれると、答えに詰まる。

Googleのツールは無料で揃うぶん、入れること自体は簡単です。難しいのは、その画面を見て翌週の売り場をどう変えるかのほうです。

一般に「Googleを使いこなす」は、機能を一通り把握することだと語られます。かいなはそう考えていません。Googleのツールは数字を眺める道具ではなく、お客様の顔を見るための道具です。見る人と見る頻度を先に決めないと、導入した数だけ迷いが増えます。

Googleを使いこなすはずが、翌週の打ち手が変わらない理由

ツールが足りていないEC事業者は、いまはほとんどありません。足りていないのは、見た数字を売り場の変更につなげる回路のほうです。

ツールの数と、判断の速さは比例しない

アナリティクス、サーチコンソール、広告、商品データを登録する管理画面。ひととおり接続すると、見られる画面は一気に増えます。

ところが画面が増えるほど、どこから見ればいいのか分からなくなります。月末にレポートを眺めて終わる状態は、ここから生まれます。

見る対象が決まっていない数字は「あとで見る」に回されます。ですから最初に決めるのは、誰が週のどこで、どの画面を開くかです。

接続の可否より、開く曜日を先に決めたほうが、運用は続きます。

相談の入口はカート移行でも、掘ると出てくるのは同じ話

かいなに来るご相談で最も多いのはカート移行です。その席で「アクセスは落ちていないのに売れない」という話が一緒に出てきます。

掘っていくと、たいてい同じところに行き着きます。データはあるのに、お客様がどこで迷って帰ったのかを誰も言葉にできていない状態です。

この状態でカートを替えても、見えないものは見えないままです。先に、いま来ている人の動きをひとつだけ言葉にしてみるほうが、話が前に進みます。

アルゴリズムの更新を追うより、自社の言葉のずれを見る

検索結果の仕組みは更新され続けています。表示の速さやページの読みやすさも評価に含まれるようになり、小手先の対策は通りにくくなりました。

更新のたびに情報を追いかける運営はきりがありません。追う先を変えて、自社の商品説明が検索で使われている言葉と噛み合っているかを見るほうが、手が動きます。

サーチコンソールは、そのずれを教えてくれる数少ない画面です。順位の上下より、想定していなかった言葉で表示されている事実のほうが使えます。

自社ECを4サイト運営して分かった、Googleの数字を見る順番

かいなは支援会社であると同時に、自社ECを4サイト運営しています。同じ画面でも、見る順番によって分かることが変わります。

広告の数字は、朝の在庫と入金の話として見えてくる

Google広告は自分たちの資金でも回しています。想定した反応が出なかった朝の焦りは、レポートの数字とは違う重さで残ります。

その経験から、見る場所が変わりました。クリック単価より先に、どの検索語から来た人が実際に動く在庫までたどり着いたのかを見るようになります。

広告を「集める仕組み」として見ると、調整は永遠に終わりません。売り場のどこが弱いかを教えてくれる装置として見ると、直す先が決まります。

指名検索がないブランドで、サーチコンソールをどう読むか

かいなは厳選日用品のEC「SOREDAKE」も運営しています。コンセプトで束ねた品揃え型で、立ち上がりの時期はブランド名では検索されません。

この状態でブランド名の順位を見ても、分かることはありません。見るのは、暮らしの困りごとの言葉でどのページが表示されているかです。

表示はされているのにクリックされない言葉が見つかったら、そのページのタイトルと冒頭を書き換えます。順位を上げる作業より先に、ここが動きます。

送料を変えると、商品データの整備がそのまま作業として返ってくる

送料の改定は、運営者にとって重い判断です。決めたあとには、Googleショッピングに出す商品データの送料設定も直す必要が出てきます。

ここで効いてくるのが、商品名や在庫をどこで一元管理しているかです。二重管理のままだと、改定のたびに手作業と食い違いが増えていきます。

商品データの整備は広告の設定作業ではなく、在庫管理の延長にあります。この順番を逆にすると、出稿してから直し続けることになります。

Googleショッピングや広告を、かいながすすめない場合

やらないほうがいい、と申し上げることもあります。判断の材料として3つ挙げます。

商品データを二重管理したまま、フィードだけ出そうとするとき

在庫と価格がカートと社内システムで別々に管理されている。この状態で商品データを出すと、売り切れた商品が広告に出続けます。

不一致が続けば掲載自体が止まりますし、来てくれた人の信頼も落ちます。先に管理を一本化してから出稿の話に進むほうが、結果として早く着きます。

この整理は、ブランドサイトとECの統合を検討するときにも必ず通る作業です。順番を入れ替えても、避けては通れません。

LP主体・広告主体で回している運営

1枚のLPに広告を当てて、その商品だけを売り切る。この形で回っている運営に、検索対策やショッピング広告の整備を足しても噛み合いません。

売り場に回遊がなく、検索で拾える言葉も少ないためです。かいながこの形のご相談を受けにくいと申し上げているのは、好みではなく構造の問題です。

広告の効率だけを上げたいのであれば、運用に特化した会社のほうが向いています。

見る人を決めないまま、ツールだけ足そうとするとき

タグを入れる作業は半日で終わります。見る習慣をつくる作業は、そうはいきません。

週に1回、30分でいいので誰が開くかを決められないなら、新しいツールの追加は先送りしても損をしません。データは貯まっていくので、あとから遡れます。

逆に見る人が決まっているなら、規模が小さいうちから足す価値があります。判断を分けているのは事業規模ではなく、人が決まっているかどうかです。

明日どこを見るかを、自分で決めるための分かれ目

条件によって、最初に開くべき画面は変わります。自社がどちらに当てはまるかを決めるところから始めます。

指名検索があるかないかで、最初に開く画面が変わる

ブランド名や商品名で検索されているなら、見るのはアナリティクス側です。すでに知っている人が、どこで止まって帰るのかを追います。

指名検索がまだないなら、サーチコンソール側から入ります。どんな困りごとの言葉で表示されているかが、次に書くページを決めてくれます。

この判断を飛ばすと、毎回両方の画面を眺めて疲れます。順番を決めるだけで、見る時間は短くなります。

数字が動かないとき、計測の問題かサイト構造の問題か

改善したのに数字が動かないときは、まず計測を疑います。タグの重複や、購入完了ページの取りこぼしは実際によくあります。

計測が正しいのに動かないなら、原因は探し方の側にあることが多くなります。商品点数が多いECでは、カテゴリでも検索窓でもたどり着けない状態が起きます。

この場合はページを増やすより、選ぶ体験の作り直しに予算を回したほうが返ってきます。

Google Payのような決済手段を足すかどうかの分かれ目

Googleの決済はスマートフォンの利用と結びついていて、入力の手間を減らす手段として有効です。ただし、足せば買われるわけではありません。

カゴ落ちが入力の途中で起きているなら、決済手段を増やす価値があります。商品ページで止まっているなら、決済を足しても同じ場所で止まります。

対応状況は決済代行会社によって変わるので、契約前に確認しておくと後戻りがありません。

Googleのツールを自社ECでどう使うか、お気軽にご相談ください

Googleのツールについてのご相談は、掘っていくと「お客様の顔が見えていない」という話に行き着くことがよくあります。

その場合に必要なのは、新しいツールではありません。いまある数字のうちどれを毎週見て、何を変えるのかを決める作業です。

会員や購買のデータがたまっているなら、LINEを使ったCRMのように、見えたことを配信につなげる道もあります。

かいなは自分たちでもECを運営し、広告費も在庫も自分たちのお金で動かしています。売る側の実感を持った相手として、30分の無料相談からお付き合いします。お気軽にご相談ください。