SDGsを意識したブランディングでブランドを強化する

SDGsはブランド力を高めてくれます。ただしあくまで「強化する」というところがメリットとしてのポイントです。SDGsに関わるそのものをベネフィットに置くのではなく、うまく企業活動に取り込んでそれを表現してこそ、企業にとっても社会にとってもプラスが出てきます。ここでは そうしたブランドとSDGsについてを解説します。

SDGsをブランディングで意識する理由

ブランディングにおいてSDGsを意識していく理由は、世の中の考え方や嗜好、そして今後の地球全体の経済活動も含めた存続の状況にもあります。

SDGsへの参画は基本的にビジネスとして一歩上に上がっていくためというだけではありません。そもそも環境や人権などに配慮のない企業は今後より消費者から選択されなくなる傾向が強くなってきました。

企業の本質は利益を生み出し、それをそこに参加する人と分配するという機能にあります。そこには経営者、出資者、労働者が存在し、それぞれがその企業がもっている様々なリソースを活用して得た利益を分配するという仕組みになっています。

その中でSDGsに参画していくということは「私たちは環境や人権、世界の継続性に対して配慮しており、改善していく」という宣言を外部に示すものです。こうした問題へアプローチしていくということ自体は必ずしも利益と直結しません。

しかし、ここに消費行動についての考察が乗ってくると話は変わってきます。基本的にもし選択肢があるのであれば全ての人はより自分の思想や行動、文化にフィットしたものを選択します。そして今、その流れはSDGsに傾いています。それだけでなくとも、これだけ情報網が発達し溢れている一方で、情報へのアクセスは容易な時代になりました。

Z世代などとよばれる00年代以降に成人を迎えるデジタルネイティヴ世代は自分に合うか合わないかを情報網からキャッチし、それを選びとるようになりました。企業の背景やどんな社風があるのかといったことに対してどんどん敏感になっているともいえます。

そうした背景がありSDGsの17ある目標への参加だけでなくCSR(企業の社会的責任)といったことも注目を集めているのです。そして、その流れが変わる様子はしばらくありません。

消費をひたすら煽り大量生産を掲げる時代はもう終わったのです。

実際のところ、SDGsは多くの企業にとって、メインのベネフィットにすることは困難です。多くの場合は商品がまずあり、それがどのようにユーザーに利益をもたらすかを考えなかえればいけません。

ブランディングではそのブランドの得意なところ、ユニークなところをアピールし、競合他社といかに差別化していくかということが課題の一つです。真似されない、しようがないということの中でSDGsをメインにすることはブランディングとして無理があることです。

しかし、その基本的なこと、例えばこれはもはやTPOに近い感覚で取り組むことでスタート地点を優位にすることがあります。例えば就職活動であれば最低限の身嗜みは必須です。それと同じようなことがSDGsの持っているものと考えるのがよいのかもしれません。たとえばそれが原序湯利用している素材の見直しのようなことや労働環境の整備などに該当するのです。

利益は出しながらSDGsに取り組む姿勢が重要

SDGsを意識することはブランディングにとって重要ですが、SDGsをブランドコンセプトに取り入れたり、ミッションに盛り込むことは少し困難があります。

これらは根本的な部分として前述している通り、直接的なユーザーのベネフィットにはならないことだからです。

大企業の中にはSDGs的なメッセージを中心に置いている企業もあります。そうなる理由はベネフィットの面でのメッセージ発信が完了しているうえで、フォーカスしていくポイントをずらしているからです。

企業はあくまで利益については追求するべきです。そして、この利益の追求は正統なことです。そのうえでSDGsを意識した改変を行なっていくということが重要なのです。

たとえば「権利と環境を守り世の中のために」だけではブランドメッセージとしてそのベネフィットを感じとる人はいるでしょうか。やはり、これでは困難といわざるを得ません。こうしたメインとサブが入れ替わってしまった状態では残念ながらブランディングは進んでいかないことになります。

いかにしっかりと自社のブランドを見据えたものをメッセージとして発信できるかがとても重要です。重要なことや基礎的なもの、取り組むべきものなどはたくさんありますが、こうしたメインの部分は決して失わないようにすることでブランディングはうまく進んでいきます。

あくまでブランドイメージ向上のためのSDGs

SDGsに取り組む企業であるということを理解してもらうことで共感をもってもらうということが、ブランディング的な視点ではSDGsの肝といえます。そして取り組むことは重要ですが、飲み込まれないようにしていくことが重要です。格となるブランドメッセージといかにすり合わせ、SDGsを「取り込むこと」が重要なのです。

逆にもし、社内でSDGsのプロジェクトチームを組む場合はこの点に注意する必要があります。よほどの大企業でない限り、SDGsについて実施するにあたり、ブランドコンセプトやメッセージを飲み込んでしまわないようにしなければいけません。

そうしたバランスをしっかりととってSDGsを進めてブランディングにいかしていくことこそが重要なのです。

また、ブランドを強化するという点でSDGsに取り組んでいくことで貢献できることはとても素晴らしいことです。事前事業としてではなく、企業が利益を出しながら、持続可能な開発目標を達成できれば、これ以上素晴らしいことはありません。またそれこそが意味のあることといえます。

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