【SEO】Googleが2020年年末は大規模アップデートしないという予想に反して実施
2020.12.14
11月末の段階でGoogleの社内スタッフも「2020年年内のアップデートの実施は難しい状況だ」という発言もあり、実施され無いと思われていたのが12月4日に実施された検索のコアアルゴリズムアップデートです。
毎年、コアアルゴリズムアップデートは3~4回は実施されていました。しかし、この発言を受けて年末に向けて安心しているSEO担当者も少なくなかったでしょう。しかし、今回のアップデートは12月に突如、静かなアナウンスと共に実施されました。ここでは12月4日から実施された現状のコアアルゴリズムアップデートの影響についてわかる範囲での情報をお伝えします。
CONTENS
年末商戦への影響から年内はないはずだった
コアアルゴリズムアップデートは検索のアルゴリズムについて大規模に実施されるアップデートのことです。「2020年内のアップデートはない」というのが12月4日までの多くの人が抱く見解でした。また、このコーナーの別の記事でも実際にそのように11月のSEO情報で解説しています。
【参考】【SEO】11月のGoogle動向~年内アップデートはおそらく実施無し
しかし、この「おそらく無し」の「おそらく」という言葉には実施される可能性がわずかにあるというニュアンスも含んでいます。今回はそのわずかな可能性をついて実施されたということになります。
アナウンスをしたのも数時間前にTwitterでという状況でした。残念ながら2020年の年末に予想を覆して2020年3回目のコアアルゴリズムアップデートが実施されました。
年末はいつでも忙しいものです。そうした中で、私自身もSNSの利用頻度が自然と減り、アップデートを実施するというTwitterでのGoogleの投稿を見逃しています。その結果、大きな順位の変動の理由を後追いで知ることになりました。
全体的に複数のドメインを管理しているWEB関係者は影響を受けていることを実感したかもしれません。
今回のアップデートについて、Googleはアルゴリズムのアップデートを開始したタイミングをツイートしていますが、基本的には「基本を守もるように」というアナウンスの他、特にどういった点にクローズアップしたアップデートなのかは明かしていません。
年末は今や人種や文化を超えて、一年中の中でもっとも小売、つまりtoCのビジネスが活発になる時期です。そうした中でのアップデートによる順位変動は多くの企業へ大きな影響を与えることになります。
アルゴリズムアップデートの順位変動への対処は基本として「慌てず確実に様子をみる」ということにつきます。しかし、年末商戦真っ只中ではどのECサイト担当者も戦々恐々とせざるを得ない状況になってしまいました。
ECでは大手ほど順位を伸ばしている気配
ECでの状況はどうなっているのか、いくつかのキーワードで早速順位の状況を確認してその変化の状況を確認してみると、商品に関わるキーワードの多くは大手モールのページが上位でヒットしています。
一方で、この5月以降に気になっていたフィッシングサイトのようなECサイトやおかしな日本語表記の目立つ明らかな詐欺サイトが圏外へと弾き出されています。これまで競争の激しい商品でも、なぜかこうした怪しいサイトが可視圏内にいました。こうした状況は結果的に今回のアップデートで排除されているようにも見えます。
年末に向けて、特に今年はECでの小売は伸びそうな気配があります。そうした中で、「安全なインターネット利用」という点においてGoogleとしてもこうした詐欺サイトへの誘導を減らす必要性は小さくありません。
また、活発になる購入意欲に合わせて検索の精度をあげることでgoogleがユーザービリティの向上を目指していることを示すということが背景にあったのかもしれません。
その結果、ECサイトへの順位変動は影響が大きく出る結果になりました。こうしたことに対して、GoogleではGoogleショッピングというコンテンツも検索結果として表示することから、多くのサイトに影響が出るという事実に対しては目をつぶって実施した可能性があります。
アップデートの完了には1~2週間
このアップデートが行われたのが12月4日でした。GoogleSarch Liaisonのアカウントは「アップデートが完全に完了し動作するまで1〜2週間かかる」としています。
影響が出始めたのは5日ごろからポツポツと報告が出ています。週明けにはいきなり順位が伸びた記事や逆に落ちた記事などもあり、SEO的に観測していない人も変動が激しくなっているという印象を持った人は少なくないかもしれません。
相変わらず変動が大きいのはYMYL(your money & Your Life)、つまり、金融やビジネスと健康や生命についてのジャンルのようです。そしてECサイトはビジネスに関わるため、アルゴリズムのアップデートへの影響が大きめに出ているという状況です。
しかし、この記事を書いている時点でアップデート自体は完全に完了していない可能性があります。影響を判断するには実は少し、タイミングが早く実際には12月18日頃まで待つ必要がありそうです。
ただし、今回のアップデートはそのタイミングが悪すぎました。12月18日まで何もせず、待っていて、順位が低下傾向のまま継続すると商機を失いかねない状況でした。
結局のところ、日頃からしっかりと運営されているECサイトでは概ね最終的に順位が戻って来ました。
【参考】Twitter 「Google search liaison」(投稿は英語です)
SEOニュースサイトは「E-A-T」を連呼するが、基準は曖昧
SEOに関連する情報系のサイトも「基本に忠実に良質なコンテンツを作ろう」という論調が多く見られました。
基本的に良質なコンテンツを作ろうという意見に対して、異論や反論はありません。しかし、順位の低下したサイトの中でには、そうした点でも真摯に取り組んできているサイトは少なくありませんでした。
多くのSEOニュースサイトはGoogleの検索ガイドラインに習って「E-A-T」の再重視をあげています。これは
- E=Experties=専門性
- A=Autoritativeness=権威性
- T=Trustworthness=信頼性
この3つの項目のことで、再三Googleはこれを重要視する指標にするとアナウンスしています。
実際のところ、これらの情報については、Googleの基準も曖昧で、どのようにして品質評価をするのかは確定的ではありません。そのためEATについてしっかりと発信者側で担保することがまだまだ難しい状況といえます。
おそらく、Googleのアルゴリズムも、例えば専門性については判定はできない項目では無いかと考えます。しかし、中には「権威のある専門家の書いたテキストを載せる」などという少し間違った方向性のアドバイスを記載している記事も見かけます。
これらE-A-Tの項目については、外部リンクなども含めたサイト同士のつながりやサイト構造などで評価しているのではないかと考えられます。結果的にドメイン内のページ数やそのリンク構造の観測などに頼っていると考えられます。
これらは一朝一夕では改善したり、構築するのは難しい項目です。
もう一つは信頼の必要な情報についてGoogleの持つデータベースを参照しながら対処している可能性はあります。例えばECであれば「特定商取引に関わる事項」に掲載している住所や電話番号などです。しっかりと正しい情報を記載しているか、また記事であれば、その努力をしているのかが重要視される可能性があります。
Searchconsaleを活用する
さしあたって、早急にわかりやすく問題点をピックアップするにはSearchConsaleを活用することではないかと考えます。まず「モバイルアクセシビリティの向上」についての更新はアルゴリズム内で確実にされたと考えていいところです。
SearchConsaleではこの項目について何が適切ではないかを示す機能を持っています。競合の多い商品でECサイトを運営している場合は、ここでアラートが出ていないかを注視する必要があります。もしここに順位を下げる要因があるのであれば、対策しなければいけません。無料で活用できるツールでもあるので、最低限は必ず確認した方がいいといえます。
結果は信頼性の重要視だった
アルゴリズムアップデートの完了をアナウンスされた最大の2週間後には自社運営のしっかりとしたECサイトでは順位が元に戻った、あるいはモールの方が順位が上位化してしまったといったケースになっています。
変更が始まってからのクリックデータ収集にも少しタイムラグがあるとしても、検索順位の評価に対して権威性を評価した結果、このような不安定な状況になっているのかもしれません。
今後も随時アップデートは起こっていくことが予想されます。マイナーなアップデートも含めて検索結果に影響を受けたサイトの運営担当の方は冷静にできることを行ってください。もし上位に伸びたサイトの担当者も油断は禁物です。
また、基本的なベーシックとなるそのECサイトの言葉の設定を忘れず、その評価を高めることを忘れずに継続してください。
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