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ECサイトの運営・運用

ECサイトの運営にのし掛かる「送料無料」問題と解決策

ECサイトの買い物について「送料無料でなければ買わない」と考えるユーザーは非常にたくさんいます。しかし、一方でオンラインショップでの取引が増加する中で、配送業者などの環境も含めて、このコストをどこが負担するのかは大きな社会問題にもなっています。

ここでは「送料無料」をテーマにその背景や現状を解説します。

送料無料を購入決定時の選択にいれるユーザーは5割を超える

ECサイトの利用が普及し始める頃から「送料無料」をうたうオンラインショッップは少なくありません。本来は発生するべきコストが発生せずに買い物できるということは大いに歓迎されてきました。

しかし、内部的な事情の心情は単純な購入客とは変わってきます。その結果、様々な問題を通販に関わる流通などの業界全体に与えることになっています。

まずはユーザー側の立場に立ってこの問題を見てみましょう。

通販という販売形態は1960年代くらいからあります。新聞や雑誌に広告を出して、そこからアクセスしてもらい販売する形態です。実際のところ、あまり購入する場所を見られたくないようなものを中心に細々と続いてきた部分もありますし、記載内容とあまりにも違うため、良い印象を持っていない人も少なくないのが当初の通販の状況でした。もちろん通販で成功する企業もたくさんありましたが、多くの人は通販の利用経験がありませんでした。

一言でいえば「怪しい」と思われていたのです。この頃から、送料無料で訴求しようという流れも実はすでにありました。送料無料の概念はEC以前からあったというわけです。

当時は今ほど流通もよくはなく、また、買い物は出かけてするものという考えも根強くありました。未だにある一定以上高齢の世代ではそういった習慣が抜けていないという状況もあります。

90年代に入り、インターネットが普及してくると、再び通販が注目されます。ECサイトを作って、そこで販売の場にするということが始まりました。雑誌や新聞、テレビと違い、まだ利用者は限られていましたが、Yahoo!オークションや楽天、Amazonなどで、広告などからではなく、「自らの欲しいものを探して購入する」という行動に変容してきました。こうした行動の変化がECの売り上げを伸ばしているということもあります。

一方で、やはり送料は問題になります。本来、お店で買えばかからないと考えるコストです。また、初期のECでは「安く買える」という点も利用を推進していました。その結果、「送料無料」をうたう商品は売れやすいということになり、こぞってどこのサイトもその手法を追うことになりました。

結果的に「ネットでのショッピング=送料無料」という図式が一定数固まっていきます。

また、Amazonはまず多くのアイテムを送料無料で配送しました。その後、Amazonプライムという有料会員制度を導入し、プライム会員は送料無料というアドバンテージをつけていきます。その結果、ECでの送料無料のイメージは継続していくこととなりました。

実際のところ、多くのサイトは全ての商品を条件なく送料無料とはしていません。しかし、ユーザー側は強く「送料無料」をネットショップに求めています。

あるアンケートでは68%のユーザーが「送料無料オプションがないと注文をキャンセルする」と回答しています。「希少性がある」「どうしても欲しい」といったものでなければ、送料無料オプションがなければコンバージョン率を下げるということがわかります。

実際のところ、その商品が販売されている店舗までの往復の移動にかかるコストなどは考えません。買い物先までの時間や運ぶ労力を考えると、日常的に消費する生鮮食品はまだしも、多くのものでは送料を支払ったとしてもそこまで損ではないのですが、一度ついた固定観念を払拭することは困難です。

消費者の立場に立つと「送料はできるかぎり払いたくないコスト」と多くのユーザーが考えていることがわかります。

コストがかかるが無料を辞められない事業者の事情

実際に販売する側としてはどうでしょうか。もし送料を購入者に負担してもらえるというのであればそれは理想的です。発送する目的地や商品のサイズによっては送料は変動しますし、そのコストが全体としてどの程度の利益を減らしているのか非常に見えにくい部分もあります。

しかし、ある程度経験を積んだ多くのECサイト運営者は、送料がコンバージョンに影響する様子を知っています。実際に単価の低い商品も含めて、毎回全ての発送を送料無料にすることは非常に困難です。そこで、一定数の金額を越えると送料を無料にするルールをもうけるようになりました。

この金額設定は実際に十分に吟味する必要があります。扱う商品によって発生する送料はまちまちですからこの金額次第で利益を圧迫することになります。

また、こうした利益を削る行為は結果的に配送業者へしわ寄せが向かうことになります。最終的にマンパワーで商品は届けられるわけですが、外資の大手のECサイトが、宅配会社へその仕事量を背景に無理な値下げを要求したり、採算に合わないサービス内容を求めることに至ります。その結果、国内の大手配送業者はその業務から一部撤退しています。物流にも大きな影響をECが与えていることがこのことからよくわかります。

また、国内大手のモール型ECサイトでは、運営側が参加テナントに送料の無料を強制しようとしたことも記憶に新しいところです。売上のパーセンテージをとるそのモールは確かに売上は伸びるでしょう。しかし、テナントの多くは利益を削ることになります。結果的にテナント側の猛反対にあい、その計画はなくなりました。

大手ECモールの行動をみると実際に、「送料を無料にすれば売上は伸びる」ということは確実です。しかし、そのコストを飲み込むだけの利益を出せるのかという点は大きな課題として残っています。

客単価をあげるためにも利用できる送料無料

一方で、一定の金額以上購入すると送料無料にするというシステムは客単価を上昇させる効果も持っています。ユーザーが送料無料という形式にこだわる以上、これを利用しない手はありません。

もし、もう少し金額を積めば送料が無料になるという状態になれば、多くのユーザーは、そこまで必要ではなくてもちょっと欲しいものを合わせて購入する確率が高くなります。もちろんそこで、買い物をやめてしまう可能性もありますが、その効果は期待できます。

よくウェブ接客ツールなどとして、「あといくらで送料無料」と表示を出してくるボットなどもあり、それなりに普及しています。この機能がある程度効果をあげていることを考えると、送料無料に対し閾値を設けることは確実に客単価向上の後押しをしているということがわかります。

また、送料無料を謳い易いECサイトも中にはあります。送料も十分販売コストとして飲み込めるだけの高収益で利益率のいい商品を扱っている場合です。そうした業態では送料無料ということを売り文句にしてECサイトでの事業を展開することも可能で、非常に選択肢も広いです。結局のところ、高収益の商品はある程度なんでもありなので、こうしたことは送料に限ったことではありません。送料の問題は前述した通り、業態や商品ごとに状況が変わっていくのです。

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無料にせずとも安価に送料を抑える工夫をする

逆に考えてみると、送料を商品の大きさによる変動性にしているサイトはほぼ見たことがありません。変動があっても配送エリアによる金額差が発生する程度に留めているのが大半です。

BtoCの場合、現実的にあまり送料をシビアにユーザー側に負担してもらうことは難しい現状があります。そのため、送料無料にしない状態であっても、利益を送料が圧迫しないために対策をすることが重要です。

最近は、配送のサービス自体も幅が増えてきました。どういった選択肢が安価に上がるのか、ケースごとに考えて使い分けたり、無料の送料に対して即日発送は有料になるといったオプションをつけるといった方法もあります。

どういった方法をとると送料が比較的かからず、かつユーザーの利便性を損なわないかといったことを考えることが重要です。Amazonなどは自前で流通網を構築していますが、こうしたことはなかなか真似できることではありません。

ただし、あまりに安価にこだわるばかりに、マイナーな配送業者を利用すると、大きくユーザーの利便性を損なうこともあります。ユーザーは日本全国にいると考えなければいけません。そのため、配送エリアが限られるような配送業者はいくら安くても選択外とすべきです。

一方で、冷蔵や冷凍など一定の条件下で配送しなければいけない商品を販売する場合は、そうした部分のコストを削ることはできません。その時はいかに顧客負担に対して理解してもらえるようにするようにできるか工夫していくことが重要です。

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送料に左右されないブランドの確率が自社サイトには必要

この話題のまとめとしましては、実際のところ、送料自体は必ず発生するコストですので、「全額とは言わないまでも幾らかはユーザーに負担してもらえると助かる」というのが、ECサイト運営者の本音を理解してもらうことです。

宅配便であれば、1件600円とすれば、もし月に100件あれば最低でも6万円が発生するわけです。この金額は少なくありませんし、基本的にはもっと大きくなる可能性がある金額ですからこの気持ちは非常によく理解できます。

実際のところ、半数のユーザーは「もしどうしても欲しい商品であれば送料を気にしない」と考えています。またポイント付与などを行うサイトなどに対して、全体でのトータルでの価格を考えて、もし安価であれば送料を支払うというユーザーも同様に存在しています。

そのサイトでなければ購入できないといった理由も送料の支払いを飲み込ませる要因となります。

つまり、しっかりと購入に対する欲求を訴求することと、商品の独自性をアピールすることは送料無料の壁をユーザーに超えさせるための大きな武器になります。

そのためしっかりとブランドを確率していくことは、こうした送料の面でも運営を助けることになります。ブランディングがうまくいくということはユーザーが企業の発信する情報をしっかりと理解し捉えてくれるということでもあります。将来的なことを考え、送料の壁を越える価値をしっかりと提供していかなければいけません。

もし送料無料で対応する場合も、「企業の努力の結果」と受け止めてもらえるとただユーザビリティが高いだけではないさらなる付加価値をつけることができるでしょう。

送料については以下の記事も合わせて参照してください。キャンペーンの一貫として送料無料を取り入れることについてもこちらで解説しています。

【参考】セールでECサイトをアピールするメリットとデメリット

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