ブランディングの使い方と正しい意味をおさらいして解説する

2021.11.05

ブランドとは、ヨーロッパ発祥の言葉です。牧畜で持ち主がわかるように飼育している個体を識別するために付けられた家畜へ焼印を打ったのがその語源です。

ブランドという言葉の意味は時代とともに進み、その始まりの頃から現在を比較するとブランドの概念は変化し、拡大し続けています。この記事ではブランド本来の意味に立ち返り、言葉の意味や使われる場面などを考えてみましょう。また、その中でブランディングに役に立つ解説をしていきます。

ブランディングをする理由

今更ながら「なんでブランディングしてるのか?」と迷ったりしてはいませんか。また、本当にやる意味はあるのかと積極的に向き合えなくなっていませんか。

そういう場合にはブランディングの意味や理由を改めて掘り下げて、一体ブランディングのどこにメリットがあるのか省みてみましょう。

わからなくなったら何度、戻っても問題ありません。本来の意味を深く理解することでブレが少なくなるはずです。

ブランディングを行う理由は主に以下のようなものです。

  • 顧客の商品に対する心理的価値の向上
  • 顧客からの信頼獲得
  • 宣伝費用の圧縮
  • 顧客単価の上昇見込み
  • 競合との差別化
  • 事業継続性を高める

主にはこういった目的があります。

そのメカニズムとしては、顧客に「何かと比較した相対的なものではなく、絶対的価値をブランドに持ってもらうこと」を目指します。その結果としてこうしたリターンが起こるというものです。

「いいものだ」と思ってもらうことは、購入した顧客にとっての満足感を高めます。また、信頼される企業であることは購入障壁を下げます。

ブランディングについて「広告費がかからない」という言い方をされる場合があります。しかし、ブランディングのためにしていく積み重ねはコストがかかることもあります。そのため「なんでもタダになる」と思うと大きな勘違いになってしまいます。決して「楽して儲かる」というものではありません。

基本的には「良いサービス、よい商品を提供してより好きになってもらう」ことで売り手と買い手がwin-winの関係を築いていくためのものです。

話を戻しましょう。広告費について言えばブランディングが進んでいくことでユーザーがそのブランドを目にした時にそれぞれのPRのインパクトはより大きくなります。そのため「広告費がかからない」というよりも「広告のブースト効果が高くなる」ということが言えます。

その結果、一般的な意味でのメディア出稿などについては費用が削減されることは間違いありあせん。

ブランディングされていくと「そのブランドの商品をもっと欲しい」「よりランクの高いものが欲しい」と考えたり、壊れたり紛失した場合も「また再びそのブランドの商品を購入したい」という考えが強くなります。

そのため、1人あたりの客単価は期間に合わせて上昇していくのが一般的です。

ブランディングの言葉の意味

「ブランディング」という言葉の意味も考えておきたいところです。「ブランド」は商品やサービスを区別する概念のことです。

たとえば「ハサミ」という場合は道具のことを指します。それがどこの企業で作られているかは関係ありません。その「どこ」「だれ」を特定することがブランドに当たります。

特定された何らかのカテゴリーにある広い意味での商品がブランドです。この言葉を聞いて一般的にイメージされるのはシャネルやグッチなどのファッションに関わる企業や商品かもしれません。いわゆる高級ブランドと呼ばれるものです。

しかし、ブランドという言葉自体には高級か低価格か、普及しているか、希少かといったことは関係がありません。今の時代、販売されている商品のほとんどはなんらかのブランドの中にあるということが言えます。

所有から価値を示すまでの歴史

ブランドのもともとの語源は、北欧の牧畜家の間で家畜の所有者を区別するために家畜に直接つけた焼印のことだったと冒頭で述べています。言葉が生まれた当時は放牧が当たり前だったので、こうして所有者を区別していました。

それが「誰々のところの肉は美味しい」などという評判がつくようになります。そして焼印を確認することでそれが特定できるため管理する側だけでなく、消費者にも焼印が特別な意味を持ち活用されるようになってきました。

これが今のブランドの走りです。実はこうした焼印で差別化する文化は日本でもありました。蒲鉾や焼き菓子、家具などに焼印を押して、誰が製造販売しているかわかるようにすることで特別感を演出してきました。またブランドやブランディングという言葉が日本で使われる前からあったのです。他にも家紋もブランディング的な発想が含まれたアイディアです。

新しいラインアップを示す「ブランニュー」もブランドから出てきた言葉です。これは「Brand New」というスペルになります。

ブランドの概念は少しづつ広がりマーケティング用語として普及していきます。その後、ブランドは企業や商品のマークを意味するようになりました。そのマークがあることで顧客の信頼感(場合によっては不信感)を左右するものになっていったのです。

さらにマーケティングの分野では、このブランドの持つ「無形の価値」に注目が集まりました。ブランド自体は実態がなくても、顧客からの信頼や愛着などに投資家などから期待されるようになっていきます。これらは「ブランド資産」として企業買収時に通常の資産額よりも高額に評価される対象になっています。

また、価格もブランドの価値が上昇することで、同一のカテゴリにある他社製品よりも高額で取引されることは少なくありません。この場合の他社との差額が「超過収益力」と呼ばれます。この超過収益力がブランド力として評価されます。

ブランドに現在進行形のingがついた「ブランディング」とは「ブランド」をあらゆる面で形作り、強化し、認知を普及させていくという意味を持ちます。これはマーケティングの戦略の一つですが、圧倒的に難しい点はイニシアティブがブランド側だけでなくユーザーにもあるという点です。

そのため「基本的な選択権は顧客側にある」という認識のもと、様々な作業が行われることになります。

ブランディングは何を目指すのか

「ブランディング」で目指す到達点の大事な指標として「ユーザーに認知され好かれること」があります。そしてこのポイントまで到達することが重要です。認知上昇がブランディングと誤解される向きがありますが、単純に企業の認知をあげるだけではブランディングになっていくことはありません。

また、ブランディングはその商品の中身についても重要です。「よいと思っているもの」を「それを必要なひと」に届けなければ達成されませんが、そもそも、基本形として「その商品がよいもの」という認識を販売するブランド側も持ち、また購入者にその認識をしっかりと持ってもらえることが重要です。

紛い物を高く売ろうというマーケティング戦略としてはブランディングは成立しません。そのため、商品開発や研究などもブランディングに多いに関わってきます。戦略的な部分ももちろんありますが、商品の基本的な力がもっとも重要です。ブランディングでは、この部分の基本的な商品力の強いものほど、ブランディングに向けた戦略的施策を実施していくことで、高い効果を発揮し始めます。

一方で世の中には商品力自体は高いものも少なくありません。「いいもの」をしっかり作っているけれども顧客が増えないといったケースです。こうした場合にブランディングのテクニックが重要になってくるのです。

しっかりと、同様の傾向のある商品に対して何が違うのか、どこが優れているのかを理解し、認識してもらう必要があります。

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どんなことがブランディングにつながるのか

ブランディングに関係するものはその商品を取り巻くあらゆるものが関係するということも言えます。しかし、そういってしまうともう捉え所がなくなってしまいます。

まずは前項で述べている「商品力」を考えてみましょう。商品力には「おいしい」「便利」「快適」などの基本的なベネフィットの他に以下のようなことが関係してきます。

  • 販売する企業の背景
  • パッケージなども含めたデザイン
  • スタッフのコミュニケーションを中心としたサービス
  • 保証なども含めたアフターフォロー
  • 希少性や特別感

などなどです。これを見ると要するにビジネスに関わる部分はすべてブランディングに関わっているといえるでしょう。

例えば「それぞれのことについて方向性が統一されているとイメージが掴みやすい」といったことがブランディングをしていく基本的な考え方の根本にあります。この統一したイメージをどうユーザーがどう受け取り感じ取るのかということが重要です。

例として「サービスがよい」という場合、単純に遜って丁寧なだけで、顧客の満足しないサービスを提供していては「サービスが良い」というふうにはなりません。もちろんみかけだけ上品そうにしているだけで中身がありません。

もちろん、こうした雰囲気を好む人はいますがその商品がアピールしたい層にそれがあっているかが重要なのであって、必ずしも丁寧であることが重要なわけではないのです。

なのでそういう意味であくまで「ユーザーありき」ということがいえます。そして、それはすべての人々ではなく、ブランドが求め、ニーズが十分にあるターゲットに合わせて自社のブランド化を進め、高めていくということが重要です。

ユーザーにしっかりとコミットしていくことで前例にないようなブランドコピーが生まれてきます。一時期、「辛そうで辛くない少しだけ辛いラー油」という商品が人気を得ました。これを例文として選んだのは長い文節のコピーが受け入れられるというのはなかなかこうしたコピーのセオリーでは生み出しづらいからです。しかし、この商品名を面白がってくれるのではないかと考えたからこそ、できた英断と言えます。

簡単には真似できませんが、この例文は商品を手に取るだろうユーザーをイメージし、しっかり目線を合わせることの重要性を示しています。

まとめ

ブランディングに括られる中にデザインやEC、果てにはSDGsなどへの取り組みがあります。そうしたプロジェクトを潤滑に進めるために社内のDX化などで社内の機能を高めることもポイントになってくるのです。もちろん、どれも見せかけだけを実施しても意味がありません。一つ一つがしっかりと実体を持って機能し組み合うことでブランディングは力強く推進されていくでしょう。

また私たちがブランディングをお手伝いする時も、ただテクニックをなぞるのではなくしっかりと中身のある取り組みをしていくことが重要だと思っています。

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