ブランディングがプロモーションの効果を高める

ブランディングとプロモーションは別個の存在としてありながら混同されることもあります。このあたりを整理することで、よりブランディングにも効果的なプロモーションを実施することができ、またプロモーションの効果も高いものを立案・実施が可能になります。ここではプロモーションについて、そしてブランディングとの関係についても解説します。

プロモーションの方向性をまとめるブランディングの存在

プロモーションとは日本語でいうと「促進」という意味です。この言葉自体には昇進などの意味が含まれており、意味の広い言葉です。

ビジネスの場面で使われる場合、意味はある程度限定されていきます。基本的に何かを売り出すための行為としての「販売促進」と「広報宣伝」の意味を持つことになります。

プロモーションはブランディングと混同されて会話の中で使われることがあります。ブランディングについては他の記事でも解説してきました。ではプロモーションという場合はどういったものなのか。プロモーションは大きくいうと認知度を上昇させたい対象があり、それに対して施策を行っていくというのものです。

基本的に宣伝活動の全体をプロモーションと呼ぶことになります。そのため、PR広報もプロモーションに含まれますし、販促イベントや路上サンプリングなどもプロモーションになります。

こうして考えるとブランディングと関係はあっても違うものを指しているということはよくわかると思います。

プロモーションの4大手法

プロモーションはある程度のフォーマットに則ったものがあります。また、プロモーションは4種類の手法に主に分類されています。少しどんなものがあるのか見てみましょう。

  • 試用手法
  • プレミアム手法
  • プライス手法
  • 制度手法

試用手法とはいわゆるサンプリングなどと言われるものです。試供品や一時的な試用機会を作ったり、デモンストレーションを見せるなどを使って実際に体験してもらうことで知ってもらう手法です。化粧品などに多くみられます。また食品売り場などの試食もこの手法になります。

プレミアム手法は、特定の、または継続的に購入商品などにおまけをつける手法です。また、懸賞などもこの手法に入ります。その時しか手に入らないおまけなどは実際に高い集客効果を発揮し、商品をしのぐ人気を博することもあります。

プライス手法は「いまだけ半額」など値引きを行って集客する方法です。割引クーポンなどもこの手法に分類されます。

制度手法はポイントを付与して他のものと交換できたり、会員になることで特典を受けられるようにする手法を指します。こうした制度があることで集客につなげようというものです。これらは告知の面よりもユーザーの囲い込みなどで活用されることが少なくありません。特定の領域内にユーザーに入り込んでもらうことで、より販売を促進させようという狙いがあります。

プロモーションの場所は、商品によって様々です。以前はメディアか現場がその舞台でした。現場も店舗、集会、家庭、職場や学校などがあり、それぞれ傾向や向き不向きがありました。今ではここにWEBという場が加わりプロモーションのあり方に変化が出てきています。

現場は双方向でのコミュニケーションが可能であり、それが強みです。一方で大きく告知することには限界があります。一方マスを使ったメディアではその拡散力は絶大ですが、リアクションを引き出したり、しっかりとした結びつきを作って実際に購入へと結びつけることができるかどうかは不明です。考え方としては「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」という格言のようなものです。

WEBはマスに近い拡散力を場合によっては持ち、双方向のコミュニケーションも可能な場所です。SNSはまさにそうした目的を持つものです。巨大なシステムでもユーザーがフリーで使える背景にはプロモーションツールとしての大きな機能を持つことも関係しています。こうした手軽に使えるシステムの登場はプロモーションのあり方を変えつつあります。

またその結果、重要視しなければいけないことがでてきます。それはブランディングです。

ブランディングはすべての基礎になる

ブランディングはブランドをより広く、深く知ってもらい、ユーザーとブランドとの関係を高めていくためのマーケティング理論であり実践、その他、そこに関わるすべてを指す言葉です。

構造としてはマーケティングの一つの手法としてブランディングがあります。そしてプロモーションもマーケティングの中で行われる行為といえます。独立したものとしてブランディングとプロモーションは存在しています。しかし、構造的にバラバラにしてしまうと結果的にプロモーションの効果は弱く、また、ブランディングを考えているのであればブランディングに影響を与えます。

そのため、まず効率的な意味でもブランディングの配下にプロモーションを置く必要があります。

ブランディングではブランドコンセプトやブランドメッセージを立て、そこに向けてブランド作りをしていきます。その中で行うのは「誰に」「どこで」「どんな時に」といったことを考えることがとても重要になります。こうしたフレームワークを背景にして、ブランドをつくりあげていくわけですが、こうした考慮事項の要素は「ユーザーを考える」という点にあります。

ブランディングを行っていくことで、これらをまず考えることになるわけですが、こうした点はプロモーションにしても同様です。もっと言えばセールスやサービスの姿勢などもブランディングに沿っていくことで効果を発揮していくことになります。

一方、それぞれの中ではどうでしょうか。どういったプロモーションであれ、ブランディングを軸に考えていくことで、それぞれのプロモーションに一貫性が出てきます。また、サービス、セールスなどにも一体感が生まれることになります。

多くの人はちぐはぐなものに対して信頼を置きません。ビジネスにおいては信頼を勝ち得ないということは致命的といえます。ブランディングを基礎において考えることはそうしたことを防ぎます。また、それによってさまざまな方針が決定しやすくなるものです。

コミュニケーションが双方向化した時代だからこそ、そうした一貫性を持つことはより重要になってきます。また情報伝達の速度も今までと格段に変わりました。今までは「ある一面」であったものがもっと多面的なものとしてユーザーに受け止められるようになっています。

ビジネスの面ではそうした全ての基礎にあるのが「ブランディング」です。ブランディングに紐づいて企業の多くの活動を行う必要があります。例えばECサイトの導入や運営、DXの導入についても同じ流れにあります。形だけECサイトがある、形だけCRMを導入するということであれば、その成果を最大化することはできないでしょう。

プロモーションも含めて最終的なゴールの設定、プロセスの組み立て、また方向性を決定するのもブランディングあってこそです。また、ブランディングにとってプロモーションは非常に重要です。プロモーションは外部との接触を図っていく行為です。それは顧客との関係性を築き、深める行為だからです。

こうしたことを理解していると、より効果的なプロモーションを行うことができるでしょう。それが単発の行為であったとしても、接触のポイントは非常に重要です。プロモーションに迷っている場合はぜひブランドコンセプトやメッセージを思い出してください。また、それが意識せずとも基本にあった状態でプロモーションの設計や実施ができることが理想です。

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