ECサイトとつながるDX導入でユーザーエクスペリエンスを強化する

2022.02.18

2020年代は様々なキーワードが乱立しています。ECやDX、SDGsなどは一般の会話の中でも出てくる頻度が高くなってきました。こうしたキーワードはただバラバラに広がっているのではなく、お互いに関連性を持っている場面も少なくありません。ここではECとDXの浅からぬ関係を中心になぜつながるのか、どう対応していくべきかを解説します。

ECサイトに欠かせないブランディングはシステムが鍵を握る時代に

自社でドメインを取得してECサイトを運営していくことはブランディングにとっても重要です。また、一方でブランディングをしていかなければECサイトの売り上げを上昇させていくことは困難です。

ではAmazonや楽天などのモールへの出品ではどうでしょうか。それは商品が棚に並ぶ状況になるに過ぎません。そのため、ブランディングとしての効果は薄く、またモールでの他社の状況に左右されやすくなることは他の記事でも再三説明してきました。確かに売り上げはある程度確保できる可能性はあります。しかし、必ずしも後々に続くものになるかはわかりません。

何より運営の姿勢次第で利益率が変わる可能性があるという点もあまりよいとは言えないでしょう。こうした中でコロナの影響もあり、ECサイトの必要性はより大きくなってきているというのも実情です。

新たなユーザーエクスペリエンスをECサイトから生み出す

ユーザーと接点という意味においてECが加速度的にとても重要な存在になっています。多くの時間をスマートフォンの画面を覗いて過ごす人口の割合が増えている中でその重要度は増すばかりです。初期の売り上げ低迷を気にしている場合ではないということも事実でしょう。

SNSや検索エンジンが最初のコンタクトだとして、より深くつながる場の大きな存在としてECサイトがあります。そこでどういった体験をユーザーにしてもらうかがとても重要になっています。

こうしたあたりを先ほど名前が上がったAmazonが追及しています。それはいかに効果的なインターフェースであるかということだけではありません。バックグラウンドで動く様々なものをカスタマイズし、いかに先回りできるのかを考えています。

この記事を読んでくれている多くの人も体験していると思います。それぞれのユーザーに合わせてカスタマイズされたレコメンド、わかりやすい購入導線、購入後のメールでのオススメなどもユーザーの行動履歴から興味のあるものだけでなく、必要としているだろう、または必要になるだろうと予測されるものを推薦してくるのです。

Amazonはこうした機能によって、ユーザーの動向に確実に影響を与えていると言われています。また、サイト内の検索機能の充実ぶりなどもとても影響力があるものと言われています。一説には商品を探すだけであれば検索サイト最大手のGoogleよりも優れているという説もあるのです。

こうしたことに取り組んでいる理由はそれがユーザーエクスペリエンスにつながるからということが背景にあります。そして、これを実現しているのがデータの活用と合理化です。

DXはまさにこれと同じことを目指します。そしておそれはオンラインとオフラインを結びつけるのです。

連携連動できるDXシステムの導入がECサイトを押し上げる

DXの意味をここで改めて思い出してください。「デジタルトランスフォーメーション」が略称前の意味です。それは「デジタル技術によって様々ななことを変換していくこと」です。単純にデジタル化するだけではなく、それは活用することを念頭に置いたものです。

ECの特徴的な部分として相手の実態は見えなくても様々なログは残り、サイト内での行動が記録されるという部分があります。こうしたデータを顧客情報と組み合わせていかに活用することでサービスの向上を押し上げることができます。

また、ECサイトだけの話ではなく、実店舗でも使うシステムや他の顧客、そしてその見込み客層に関わるインターフェースとの統合によって総括的なデータを蓄積して生かしていく、サービスを向上させるということがECサイト、またビジネス全体を押し上げる原動力になります。

DX化の結果としてうまく機能させるためには、単発の単なるデジタル化では力を発揮できません。いかにそれぞれのシステムが連携できるかが重要になってきます。

CRMの重要度

顧客の情報を集積し、その要望や嗜好などもとらえていくことが重要になっているのは先に述べてきた通りです。そして、それぞれのチャネルごとの行動を重ねて一括し、その中でビジネスに生かすことが重要な状況になってきました。そのため、CRM(顧客関係管理)に関わるシステムは欠かすことのできないものとなっています。

まずECの事業の中でDXを考慮するのであれば柔軟なCRMが必要です。また、そのシステムは柔軟性があり、拡張性の高いものである必要があります。大手の企業で2000年代から利用されているようなCRMは拡張性がなく、そのままデータベースだけが巨大になり、活用度は低いという状況になっているケースが実は少なくありません。また、作業ごとにいくつものCRMの付属したシステムが乱立し、余計にユーザーへのサポートを遅くしているケースもあるのです。

CRMはとても重要ではありますが、柔軟性がないと作業ごとにいくつものシステムを年月を経ていくたびに持つことになります。そうなるとそれぞれの情報が孤立し、活用できるものにならなくなってしまいます。

こうした話から見えてくるのは、DX化時のCRMの重要性です。顧客の情報は多くのことに結びつきます。そしてそれが並列に並んでいてはユーザーエクスペリエンスとしてよいものにはならなくなっていくということなのです。

MAの活用が活発化

顧客対応は今までとても手間のかかるものでした。しかし、それは少しづつ変化しています。特にECではその変化は加速度的です。

ユーザーへのアクションを自動化していくツールがMA(マーケティングオートメーション)です。MAはこの2年でものすごく普及してきています。

これはベーシックにCRMを置いて情報を集積していくことで、より効果的なツールとして動作します。ユーザーへのアクションを早めたり、分類した中から抽出してプロモーションを実施したりするということを自動的に行えるようになってきています。こうしたことは顧客と接触する多くの場面で活用され、また効果を発揮しています。

わかりやすい事例としてはチャットボットの設定があります。ECではチャットの導入を積極的に行うサイトが増えてきました。それは個人でECサイトを開きサイドビジネスとしているケースでも活発に活用し、そのビジネスを引き上げることに一役買っています。

いくつかわかりやすい例をあげます。

  • チャット時の初期ナビゲートの自動応答
  • メールマガジンの配布内容の自動選択
  • ユーザーへのクーポン等の付与のタイミングや内容の自動化

こうした分野でのMAツールの活躍は大いに目立っています。例えばチャットなどは多くのサイトが設置し、その効果は高いと言われています。

多くの場合、まず必要なことを聞き出さなければいけません。そのため、自動でこうしたチャットボットをMAで動かすことで、今まで人力だった部分を置き換えることで、作業の効率をあげることができるようになってきています。

問合せの内容に加えて、名前や連絡先など継続したコミュニケーションに必要な情報を聞き出すことができます。こうしたことによって節約できる作業量は大きなものがあります。

そして、これはたとえばサブスクリプションのような解約が必要なサービスでもよく見かけるものとなりました。ユーザーが求めているコミュニケーションの選別までもこうしたMAが実現できるようになってきているのです。

設定をする場面でのノウハウが必要になってきますが、システム上でMAツールを活用することはDX化を推進していく大きな理由の一つになっています。また、その効果の高さも見逃せません。

DX連携搭載の標準化は始まっている

最近まで活発に更新を続け、使われ続けているシステムの多くがDXを意識したものになってきました。たとえば弊社でお勧めしているHubspotはマーケティングツールとして長い歴史を持っていますが、その拡張性への意識は完全にDXコンシャスといえます。

また、カートASPも主要なところは如何に他のシステムと柔軟に連携できるかを考えています。たとえばShopifyは多くのそうしたマーケティングツールとの連携を意識したプラグインがリリースされており、まさに柔軟なシステム設計が可能になってきています。カラーミーショップも今、まさにAPIの提供する幅を広げ、他のシステムとの連携を視野に入れています。

今後はECサイトはもちろん、他のアプリケーションも以下に連携機能を柔軟に組み上げることができるのかが重要になってきています。以前であれば差別化として独立性の高いソフトウェアをつくる開発会社も少なくありませんでした。特に日本ではその傾向が強かったのですが、そうした風潮は今後打破されていく傾向がより強くなっていきます。一方でそのシステムは柔軟性を維持しつつも、その柔軟性を生かすという面ではエンジニアの専門知識や、またトータルした方向性の示唆といったプロデューサーやディレクターの存在も重要です。

プラットフォームとして何を選ぶのか、どういったシステムを構築し、ビジネスをブーストするのかを考えることが今後より重要になってきました。DXに対応しうるECプラットフォームの選択や構築はもはや必須、で、これは今後より標準的に備わっているものが生き残っていくといえるでしょう。

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