ECサイトはランキングの機能を利用して販売機会を増やし売上げを伸ばそう

2020.05.19

多くのASPでもランキング表示の機能がついています。よくフッター部分に入る前の上部に表示されたりしています。こうした表示を「ECサイトをこれからやろう」というまだ運営未経験の方でも見たことがあると思います。

運営をすでにしているなら「とりあえず売りたい商品を上位に設定して表示してる」なんて方もいるかもしれません。でも実際にはどう使えばいいのでしょう。ランキングを乗せる効果はどんなところにあるのか解説します。

ランキングはなぜあるか

ランキングは人気のコンテンツです。例えばECサイトについて考えてみても、業界のなかでは「2020年のECサイト売上げランキング」や「2021年にオススメするECサイトランキング」といった形式でECサイトを紹介するページには需要があります。

それぞれの市場のなかでどういったものに注目が集まっているのか、売上高をあげているのはどういった企業なのかといったことは、同業も含め関心の高い項目です。

もっとも、サイトを運営するのにそうしたサイトのすべてが参考になるわけでもないので、必ずしも見て役に立つかというとそうでもありません。実際にAmazonや楽天のようなモール型ECサイトのような規模で事業を展開することは将来的に事業を拡大していくという大きな目標にしてもよいですが、最初に具体的なヴィジョンとしてイメージするとすれば現実的ではありません。

しかし、単純に「どこのブランドが1位で、○○の2位はどこか?」なんてことはいろんなジャンルの業界に関連する人や、商品に関心のある人にとっては興味があります。人間は誰しもが「他の人が気になって仕方がない」といえます。その興味を満たす具体的なもののひとつがランキングといえます。

ECサイト内のランキング表示もそうした要望の影響が強くあります。「他の人はこのサイトで何を買っているのか?」という関心は常にあり、商品を動かします。これは目的を持ってネットショップを訪問しているユーザーであっても同様です。ランキングへの関心は面に出さなくてもどこかにある可能性があるということです。

ECサイトのランキング機能は大手でも

ECサイトの大手である楽天やAmazon、Yahooショッピングなどでもいろんなランキングが掲載されています。カテゴリごとにどんどん細かい範囲の情報ごとにランキングが精製されて表示されます。それぞれ金額だったり、人気だったりをランキングにする機能などを盛込んでいます。

ファッション系のECサイトではこうしたランキング機能がついていないことはほぼ無いかもしれません。ユニクロやZOZOなど今やアパレル系の企業はEC界隈で大きな利益を上げています。店舗ではなく、ECへも軸足を置くようになってきましたが、探しているものを素早く探せるネットの利点を生かしています。流行を追うことも重要なためランキングの存在は重要です。

「こういう雰囲気のものを探している」という大まかなヴィジョンを持って閲覧しているユーザーにとっては、ある程度絞り込まれた中でのランキングは購入の決定を後押しする機能のひとつになっています。

ランキング表示は複数の商品を扱うECサイトにとって、確かに効力のあるコンテンツであるということがいえます。ウエブの表示はスクロールしていけば制限がありませんが、視界に入るポイントは限られています。大手のサイトもその限られたスペースをランキングに割いているということはその証左といってよいでしょう。

また、最近ではAmazonのサイトは永遠にスクロールできる仕様にしています。そして、その中の情報の多くはランキングで割かれています。内容は「あなたへのおすすめ」「最近購入した商品に近い商品」といったものがランキングになっています。そうした仕様にしているということはそれだけランキングを掲示することに戦略として価値があるからということになります。

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ランキングの2つの効果

ランキングには主に2つの効果が期待できます。

  • 初めて購入する商品の「安心感」を高める
  • 知らない新たな商品との「出会い」の演出

一つ目の「安心感」は誰かが使っている、人気があるものに相乗りしていく心理が人間にはあります。これを「バンドワゴン効果」といいます。

ランキングにはこのバンドワゴン効果を高める効果があります。ランキングを見て「みんなが使ってるなら大丈夫だろう」と思った経験は多くの人が持っていると思います。

また、実は「買い物自体が面倒」と感じている時さえあります。どんな人でも常に真剣に商品と向き合って買い物をしているかというとそんなことは実際にはありません。こうした経験について、実生活でスーパーで買い物をしている時になんとなく買い物カゴにいれているということはないでしょうか。それと同じようにカートに商品を入れていることがあるということなのです。

そんな場合にはランキングがあると「とりあえずランキング1位のこれ」というように商品選択を決める助けになります。その商品の「順位が高い」ということが購入の理由になります。

もう一つは、ランキングによって、こんな商品があるのかという新たな「出会い」をユーザーにつくることにつながります。商品を購入する時、買いたいものについて必ずしも詳しい状態でユーザーが閲覧しているわけではありません。

実際の店舗であれば、一緒に並んでいる商品を合わせて確認したり比較することができますが、ネットではそうはいきません。そんな時にランキングがあると頼りになります。

意外にそうしたシチュエーションは少なくありません。例えば誰かへのプレゼントです。酒店のECページで「自分はお酒は飲まないけど、誰かにワインをプレゼントしようと思う」というように考えた場合、どうでしょうか。何も判断材料もなく見ていると種類や値段の幅が多過ぎて選べません。こうした場面でランキングがあれば、それが頼りになります。

また、商品の傾向によっては新たな発見が重要な商材もあります。例えば、書籍やアパレル系などです。こうしたジャンルのユーザーの中には「次はどんなものがいいか」と常に思考している人が多いカテゴリーです。そんな場合にもランキングがあることで「今はこういうものが流行しているのか」と興味を持つきっかけになります。

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単純に売りたいものを乗せているだけという疑問

では実際に自社でECサイトを運用する側としてはランキングについてどう考えるべきでしょうか。

例えば集計機能などと連動するように作られているツールがあり、そういったものを利用すれば自動で表示させることが可能です。

また、ある程度の意図を持って掲載することも可能なように作られているASPのランキング表示ツールもあります。先に説明したようにランキングはある程度、購買につながります。そのため、これらの機能はランキングの持つ効果を利用して売りたいものを意図的にコントロールしようというわけです。

しかし、運営者が思う以上に意外とユーザーはシビアにものごとを見ているものです。適当なランキングは購入意欲をそそるどころか、サイトの信頼性を損なう可能性があります。そうなってしまっては本末転倒です。

なので、押し出したい商品があるのであれば嘘のないランキングの形式を考えるべきです。たとえば、売りたい商品でランキングを構成したいのであれば、「スタッフのオススメランキング」などといった名称にすれば嘘がありません。また、そうすることで「なぜこの商品がおすすめなのか」といった切り口で解説を加えてコンテンツに幅を見せることもできます。

意図して組めるような場合もこのようにいろいろと実状にあわせたランキングの切り口を考えてみることをオススメします。

もう一つ導入するメリットとして意識しておきたいのはランキングによるサイトの更新性です。ECサイトが伸びていくことにとって重要な要素として、更新されてフレッシュにサイトが保たれているかどうかということがあります。ランキングを掲載することで、そのランキングを更新していくことで「動きのあるサイトである」ということを示すことができるというわけです。

どうやってランキングを集計する?

ランキングにはいろんな切り口があっていいと思います。必ずしも人気や売上げだけにこだわる必要はありません。しかし、こうしたランキングの切り口を多くのサイトでも取り上げているということは意味もそれなりにあるということです。

また、商品によってランキングの種類によるニーズに違いがあります。また、どの程度で更新していくかも重要です。季節商材や行事ごとにあわせたタイミングでこまめにランキングを更新していきましょう。

どのようなランキングがどういった需要の傾向を満たすか、集計方法など、それぞれについて少し考察してみたいと思います。

人気商品のランキング

もっともわかりやすいランキングといえます。ただし、何をもってして人気というかは考える必要があります。例えば販売個数だけで集計すると単価の安いものが上位を独占する傾向が強くなります。

売上げ金額とすると、逆に購入回数は少なくても単価が高いために上位に入り込みます。そのため、「販売数×単価」でランキングを作るのが一般的です。よく見られているということでPV数などを人気の数値に加えるという集計方法もあります。

また、「人気」「注目されている」「購入されている」などタイトルに対しても一度、検証してみるとよいかもしれません。

マーケット分類別

男性や女性、世代、地域、ギフトなど需要にわけたランキングは、細かい需要を満たします。ECサイト内に掲示するためにはデータベースから情報を読み出して表示させるプラグインの利用を検討する必要があります。

マーケット分類別のランキンングは、マーケティングされている商品であれば、売上げへの貢献度の高いコンテンツとなります。しかし、むやみやたらと無関係な場所へ表示するとただのノイズになる可能性もあります。そうした商品をまとめたLPページなどと一緒に表示するといったことが流れとして自然といえます。

実際にランキングを作る場合はどういったものがあるでしょうか。例としては下記のようなランキングが考えられます。

  • イベントごとに贈り物で喜ばれる商品ランキング
  • 人気の○○旅行土産ランキング
  • 子供のすきな○○ランキング
  • TPOに合わせた商品男女別ランキング

などです。

このタイプのランキングは想定されるシチュエーションをはっきりと示すことで需要を喚起することも可能です。季節イベントであれば、その需要の高まりそうな時期のアイドル期間からランキングをスタートさせることでサイト内での季節感の演出し雰囲気を作ることにも一役買ってくれるでしょう。

目的にあった商品をレコメンドすることにもつながるので、サービスの向上の一環として取り組む価値もあるランキングです。

追跡型

むしろこれはランキングというよりもサジェスチョン型の連動コンテンツと言った方がよいでしょう。例えば「この商品を見た人はこんなものを買っています」という形で表示させるものです。サイト内のユーザーのページ遷移をデータとして、それぞれのユーザーの傾向にあった商品を表示させる方法です。これはセッションの少ない商品だと、全く無関係のものを表示させる可能性があるため、初期ではがんばって導入する必要はないでしょう。

オススメ型

とにかくお店側で売りたい商品をランキングするものです。先にも例であげた「スタッフのオススメランキング」や「オンラインショップ店長がオススメする5つのアイテム」など、あえて純粋なランキングに手を加えずに提示していく方法もあります。他にも「新着商品」といった切り口もあります。

オススメ型は記事などでフォロー出来るとより説得力が増します。サイト内でブログ等を展開しているのであれば、「今月のオススメ」などで、その商品をしっかりと解説するとサイトのコンテンツの幅が広がります。

その場合、芸能人ブログのように3行程度で終わるものではいけません。なぜオススメするのか、アピールポイントや具体的に利用を想定したシチュエーションなどを可能な限り掘り下げ、商品ページには掲載しないような、実際に利用する場面と目線の近い、かつ「主観的な情報」を盛込んで届けましょう。

事業者側は商品を実際に触る機会があるので、その体験をシェアし、新鮮な情報を顧客に提供することがサイトに臨場感を作ることにつながります。

実際に、ECサイトを運営している担当者の方は、今一度この機会にランキングについて見直してみてはいかがでしょうか。また、どういったランキングが、そのサイトに合うのか、また、どういったランキングに合わせて、情報ページを追加していくのかということも重要です。集客を意識したサイト構築にぜひうまくランキングをいかしてください。

どういったランキングの切り口が必要かながわからなかったり、どのような情報を加えるかが不明な場合は専門家の出番かも知れません。

そういった場合は、継続してともにサイトを構築できるパートナー企業を探して相談してみるのも継続して成長していくサイトを構築することにつながります。

ランキングは重要なコンテンツとなり、集客だけでなくその後のコンバージョンにも影響します。どういった表示をするかといった見せ方も含めてしっかりと検討し、売上につなげてください。

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