ECサイトの検索機能を充実させてユーザビリティを向上し、売り上げアップを目指す方法

ECサイトは様々な機能や施策、そしてそれを有効にするサイト構築ができていること、それぞれ不足なく揃うことが重要です。

それらがなければ売り上げをアップさせていくための仕組みを持つことが難しくなります。ECサイトを運営していく場合は、まずはたくさんの人にサイトに来てもらう集客が重要です。

集客に続いて、サイト内でユーザーが目当てにしている商品にたどり着きやすいように検索機能を充実させることが重要です。つまり「買ってもらう」ということが次の課題です。購入数にも大きく影響します。サイトを便利に利用してもらうための仕組みを持つことも大切なことで、検索機能の充実はそうした「使いやすさ=ユーザビリティ」に関わる部分です。

ここでは検索機能とその重要性について解説します。

いかに素早く商品を探せるかがユーザビリティに繋がる

サイトの集客に力を入れ、それがうまくいけばたくさんのユーザーがサイトに来るようになります。その段階になって次に重要になってくるのはサイトが快適に買い物をできる環境になっているかを考えることです。また、その工夫を積み重ねていくことがECサイト運用に求められます。

その中でも購入率に大きく関わる代表例が検索機能です。いかに素早く目的の商品ページへユーザーがたどり着けるようにできるかということは、買い物をするユーザーにとってサイトの利便性と直結します。

自分が欲しいと思うものに素早く辿り着けることは、自分が買い物をする時を思い返しても、その重要性がわかると思います。大量の商品の山から欲しいものを素早く探し出せることは非常に快適です。

つまり「商品を見つけ出しやすい」ということは買い物と言う行動の中でももっとも重要な要素を握っているということになります。

そのための有効なツールの一つとして「サイト内で利用できる検索エンジン」があります。また、カテゴリを一覧で表示して、商品名がわからなくても豊富にある商品の中から選択できるようにするといった工夫も同様に必要です。

販売する側の立場ではトップページにサムネイルを貼っていれば十分にわかりやすいだろうと思うかもしれません。しかし、それがユーザーの目的外のものであれば、ユーザーにとってはノイズになってしまうことは少なくありません。

情報サイトのように様々なデータや情報をトップページに並べ、いかに回遊してもらえるかを考える必要は基本的にはありません。回遊してもらうのであれば、検索してヒットしたものの中で選んでもらうために幾つかのページの商品を比較するという状況を作りだせるようにしておきたいところです。

的確に最大公約数としてのキーワードを商品に紐づけて、それぞれのページと検索が紐付き、素早く目的地にたどり着けるようにし、購入までの導線を短くするという部分に注目します。こうした利便性は売り上げに直結していきます。

別の記事でユーザビリティの重要性について解説しています。

【参考】ECサイトのデザインは何を参考にするか〜「ユーザビリティ」を意識しよう

ユーザビリティの向上という課題にとって検索の機能は大切です。お客さんがシステムの中で迷わないようにするための案内係として検索バーが機能することで、快適さはあきらかに向上します。

日本語検索の傾向

日本語は一つのものに対して様々な言い方が乱立します。そのため日本語は難しい部分があります。同じ語でも複数の意味があったりします。逆に複数の語が同じものを指していることも少なくありません。また、商品名そのものがわからないということも少なくありません。

検索機能はその辺りもサポートすることがポイントになります。

そのためあいまい検索であったり、類語などを自動候補するなど、検索機能を充実させなければ、最適な検索結果を提供することはユーザビリティを高めることはできません。

また、最近ではスマホでのネット閲覧が主流です。そのため「どのように入力を減らすことができるか」と工夫を重ねることも使い勝手に大きく影響することを覚えておく必要があります。

ある程度のステップアップを目指して構築してきた自社のサイトであっても検索エンジンをカスタムすることは簡単ではありません。

ASPカートを利用している場合は、仕様を大きくカスタマイズして既存の検索バーを置き換えるのは難しいケースも出てきます。

パッケージについてはもし、自社製品の傾向に合わせて快適に活用できる検索に関するプラグインがあれば、導入を検討すべきです。ただし、有料の場合も多いので費用対効果を考慮し検討してください。

ECサイトのステップアップを目指していくのであれば、検索機能の強化は避けて通れない課題になるケースも少なくありません。もちろん、もしECサイトに検索機能自体がないというのであれば、導入を検討すべきです。

ECに特化した検索エンジンも開発されており、積極的に利用するECサイトも少なくありません。そうした内容については以下の参考記事で詳しく説明しています。

【参考】ECサイトの検索エンジンを見直して満足度を向上させよう

こちらの記事でも述べているとおり、検索エンジンは顧客満足度に直結しているのは理解できたと思います。それでは実際に検索エンジンにどういった機能が使われているのか、事例を分類して解説していきます。

EC用にカスタマイズされた検索機能の事例

検索機能という場合、主に2つの方向性があります。一つは純粋に検索エンジンの機能を埋め込んだ検索窓に入力する方法です。もう一つは商品をカテゴリごとに分類しマッピングし、その結果を返して表示する「ドリルダウン」というタイプのものです。

どちらもユーザビリティの高いECサイトにしていくために使われるという目的は同じです。また、CVR(コンバージョン率=ECの場合は主に購入成約に置く)の改善を求めてその両方を盛り込むことはモールをはじめとした大手ECサイトでは珍しくありません。

検索ウインドウタイプに求められるサジェスト機能

検索ウインドウに調べたい商品について入力することで目的のページへと誘うタイプの場合は、サジェスト機能が重要になってきます。言葉は少しづつ変化したり、名詞であっても、場所が変わると呼び名が変わったりします。また特に日本語では漢字、平仮名、カタカナと文字だけでも3種類あります。そのため、どの文字や英語のカタカナ読みなどにも対応して検索結果を表示できることなど、曖昧なワードに対応が可能であることが重要になります。

そこでお客様に対し検索結果をどのような語であっても大きな網をかけながらなおかつ高い精度で示すことができれば、サービスは向上しサイトのイメージも良くなっていきます。こうした快適さを多くのユーザーは意識しません。しかし、自然に自分のショッピングがサポートされていれば、不快になる理由は少なくなり、快適さを感じます。その結果、ブランドへの印象は自然と向上します。

スマホ入力が普及したことで、もう一つ求められるのは、入力を全て完了せずに検索したいものにたどり着けるサジェスト機能です。頭の文字を入力するだけで、目的のものがサッと表示されればユーザーの印象は当然よくなります。

こうしたサジェスト機能に対してEC企業の世界最大手Amazonでは非常に力を入れています。サジェスト機能とは具体的には「は」と入れた時点でドラッグストアのサイトであれば「歯磨き粉」など販売されている商品がサジェストされます。入力を先回りして自動で検索バーに入れてくれる機能です。

Amazonではこうした検索補助の機能だけでなく、カテゴリを示すドリルダウンも表示します。これはユーザーの検索での利便性を考慮し反映させた結果です。結果的に入力ミスによる表記ゆれの心配も少なくなり、辿り着けずに別のサイトに移動するユーザーを減らします。こうしたAmazonの検索機能の進歩は「Googleの検索機能より優れている」という意見もあります。

また、楽天では入力した語を太字にし、サジェストされた部分は普通のフォントにするなど入力中に迷子にならないよう工夫したりしています。

検索ボックス自体を目につきやすいように文字やアイコンを入れてアピールすることで、「ここに入力すれば商品を探せる!」と安心感を高めたりする例もあります。またZOZOでは検索ウインドウで過去の検索履歴を確認できるようにしているなど、大手は各社工夫しています。

それぞれのブランドのイメージや扱う商品に合わせて最適化することでユーザビリティは向上します。

カテゴリを見やすく表示することも検索効果を高める

検索ウインドウの検索では、商品の名称などがわからなければ探し辛い場合があります。それを解決するのが先ほどから何度か出てきているドリルダウンというスタイルです。

検索ウインドウと絶妙に連動させているパターンも少なくありません。これは実際に検索しようと言うユーザーのシチュエーションに置かれるととても役に立ちます。

はっきりとは品名は分からず、ぼんやりとした状況で「こんな感じのものを探している」というようなユーザーにとっては非常に便利です。これは特に名称が様々に細分化しやすいジャンル、例えばファッション系のECサイトではよく取り入れられています。

また、検索ウインドウとは独立してカテゴリで検索していくための機能を持たせることで、目的の商品ページにたどりつくための別のルートを作ることもできます。

利用方法には今、膨らみが出てきます。カテゴリに対する該当商品数を示すファセットカウントをカテゴリの名称の隣に表示する場合もあります。こうすることで、言葉によって目的までどの程度絞り込みされたのかを確認する機能です。

これも人気があり、商品数の多いECサイトではよく導入されています。ユーザーとしてゴールを意識しやすいため、使い勝手もよくなります。

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まとめーサイトにたどり着いても商品ページに届かなければ意味はない

最初にも述べていますが、集客だけを頑張っても商品を購入してもらわなければECサイトとしての機能を果たしていないことになります。

集客は十分にあったとしても、サイト内での検索がしにくく、商品ページにたどり着かないような状態は、ぶどうを収穫してワインにしようとしても樽に穴が空いていて全部こぼれ落ちているような状態といえます。

商品数が少ない状態であれば、必ずしも、検索ウインドウやドリルダウンなど既存のフォーマットに頼る必要はありませんが、しっかりと商品にたどり着ける同線は十分に確保しなければいけません。

また、サイト内検索を利用するユーザーは明らかな目的を持ってサイトを訪問しています。ECサイトでの目的とは多くの場合、購入を指しています。そうしたユーザーを顧客化できないということは問題があります。顧客満足度以前に使いづらくしているだけです。

よっぽど売り手有利な商品を扱っているというのでなければ、そうしたユーザービリティの向上は重要です。集客は十分にあるのにどうしてもコンバージョン数につながらずCVRが低いという場合は、どういったルートで商品購入、あるいは離脱しているのかをしっかりと分析してみてください。もしかしたら検索機能に答えがあるかもしれません。

それぞれのサイトに最適化した検索機能をしっかりチューニングして組み込めれば強力な販売への支援ツールになります。

集客は十分だけれどもそうした施策が実施できないという段階であれば、大規模な改修やリニューアルの考え時かもしれません。そうした時はしっかりとユーザビリティの高いサイト構築が可能なECプラットフォームを選択してください。

そうした改修時には弊社でも用意しているECパッケージ「tri-co」などカスタマイズの可能なものを選ぶ必要があるかもしれません。どちらにしてもユーザーに向け、しっかり設計されたECプラットフォームを選択しなければ検索機能の強化も絵空事になってしまいます。

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