ブランディングで向上を目指すのは「あらゆる人とブランドとの関係」
2022.01.14
ビジネスも人間関係の延長にあってなりなっている部分が数多くあります。ブランディングは自らのベネフィットを再発見して定義し、その関係構築に生かすことで、関係性を向上させていくものです。それは継続的な関係の中にあり、一過性で終わるものではありません。そこに取り組みの難しさとともに面白さがあります。
CONTENS
ブランディングの面白さは関係性の構築にある
ブランディングは短く「ユーザーに好意を持ってもらい優良顧客になってもらうための施策の数々」を指しているといえます。
そのため、ブランディングというとビジネスを拡大するための行為に終始しがちです。しかし、その背景にある部分に企業と社会のつながりの面白さが隠されています。大企業も個人もブランディングをしていくことができます。それはブランディングが社会の中でのつながりを作っていく行為だからではないでしょうか。つながりの中にどのようなビジネスも成り立っています。そしてそのつながりを考え、時にはコントロールしていくことがブランディングです。
それは社会とのつながりを作っていく行為そのものではないでしょうか。つながりを分析し、戦略を立て、実施していくこと、そしてその結果の恩恵を受けるというわけです。社会とのつながりは一過性のもので終わることはありません。たくさんのことの連続です。
ブランディングが多くのマーケティング行為を包括していくことになるのも、そうした連続の一部を切りとるのではなく、連続的な関係をいかに作り出し、また出来上がった関係性を強固にしていく行為だからといえます。
様々ブランディングも連続性の中にある
ブランディングといえば、様々な対象があります。顧客だけではなく、取引先、また内部で働くスタッフに対してもブランディングをするという考え方があります。
従業員に向けた「インナーブランディング」や、そのパーツとしてブランド価値を高める「要素ブランディング」など細分化したブランディングが注目を集めます。
【参考】
従業員が会社のブランドをつくる!「インナーブランディング」について
こうしたブランディングの手法は目的やターゲット、また、ブランドのあり方が細分化されているにすぎません。結果としておこることは基本的な流れは共通しています。
それぞれのユーザーとのつながりをどのような形で作り上げ、それをどう発展させていくかということを科学的に考察し、戦略的に実施していくことがブランディングといえるでしょう。そして、その関係性は常に時代に合わせて変化を続けます。そのため、ブランドも変化、進化を求められるのです。
関係性の単純な維持ではなく、より積極的に強固なものを目指すのであれば当然のものといえます。これはビジネスにおける関係だけでなくとも当然のように起こります。
その時だけの情報を発信するPR、デザインを作るイメージワーク、サービス、営業活動などを横でつなげ、社会の動向を意識しながら、そのブランドの立ち位置を決め、その中で顧客だけでなく、スタッフやまた、その周辺にいる人たちや企業とどういった関係を継続的に持つかを考え、実行してくことがブランディングにとって重要です。
そのためにブランディングには終わりがなく、また、変化を求められるのです。
ブランディングから見える人間関係とビジネスの類似性
ブランディングは人間関係の構築とよく似ています。人間同士の関係は、これを意識するかしないかに関係なく、その関係性は変化し続けます。人は変化し、社会も変わりつづけていきます。その中でそれぞれのタイミングでより良い関係を築いていこうとすれば、その関係は良好に長く続きます。一方、それなりにしているとその関係は短いもので終わることが多くなります。
人間関係でもビジネスでも、疎遠になっていくのは関係性の維持が機能しないことで起こります。この関係性に着目したことでブランディングは進歩を遂げてきました。
ビジネスの中で、人間関係の機微に触れる提案は決して多くありません。ブランディングが面白いのはそうしたことに対してアクションしていこうと考えている点にあります。
また実際にもビジネスでもややウェットと思われる人間関係がものごとを左右することは少なくありません。特に日本のビジネス環境ではそうした部分は大きくあります。接待などはもちろん、お中元やお歳暮などのギフト文化もそうした関係性をきづいていこうというビジネス的な視点が慣例化したものです。
現在ではこうした行為は場合によっては問題になることもあります。また、非効率に思われる面や、ビジネス的にやっても効果が薄かったり費用対効果として悪い場合もあります。
ブランディングでは顧客との関係性だけでなく、世の中にどう必要とされるのか、そのベネフィットも意識しなければいけません。その背景には人の営みが常に変わり、社会が変化していくことに対応しなければいけないからでもあります。
「お客様は神様です」という有名な経営者の言葉があります。これは今極解されて、変な形で浸透してしまいました。そうではなく、人間同士の関係の対等さ、そしてそのうえでイニシアティブはユーザーにあることを考えなければビジネスは継続していきません。奉ってだけいるとユーザーの心理を読み違え、また距離だけが広がることになってしまうでしょう。
ブランディングはもし、少し古い商習慣になれてしまっているならば、そこから新しさを感じることができるかもしれません。
単純な「好き」だけでは解決しないビジネスとシステム導入のメリット
ブランディングの肝は、ターゲットにした相手とどういった関係を構築するかにあります。この場合の関係は意外に単純ではありません。
たとえば、特定のブランドに対して好意をもってもらったとします。しかし、単純にそれは購買につながらない可能性もあります。そのため、しっかりとしたフレームワークが必要になります。より必要とする人にしっかりとまずはキャッチしてもらうことが重要です。
さらに今は効率的に関係性を維持できるシステムが普及しています。そうしたシステムを的確に操ることで効率的にブランディングを進めることができます。単純な好きを作るのではなく、ビジネス的な中での関係としての快適さをいかに作っていくか、どれだけ時代に合わせた共感を得ることができるかを考えていくことがとてもこれからのブランディングでは重要なのです。