ECサイトをコンサルを活用して運営をランクアップさせる方法

2020.10.06

ECサイトの業務は幅広く、かつそれぞれが専門性の必要な状況になってきています。

一括りにECといっても豊富な知識と経験がなければ1人ですべてをこなすことは困難です。

その業務量に圧倒されて日々のルーティン以外の業務として、何らかの施策を行ったり、実施した施策の結果を検証することなどもできない運営担当者の方も少なくない状況です。

そのため、内外からのサポートを得て、事業の規模をあげていくことが求められます。内部だけでなく、外部のプロの力をパートナーとして借りることも成長のためには必要になってきます。

ここではそうした状況に指針を持たせて売り上げアップに貢献する、外部からの専門家、「ECコンサルタント」の業務やその活用について解説します。

ECコンサルタントの役割はいかにECサイトの売上を伸ばせるか

ECコンサルタントとはECサイトの状況を分析して、運営についてアドバイスをする仕事をする仕事です。

どういった人がその職につくかはさまざまですが、元々、大手のECサイトで働いたことがある人や、人気のネットショップとなったECサイトの運営経験者、サイトの制作に関わり、その運営もサポートしてきた運営代行などを業務としてきた人など、どんな形であれECに関わってきた人がその経験を活かしてECコンサルタントを職業としています。

ECの業務自体は幅広くいろんなジャンルにまたがって存在します。しかし、ECコンサルを活用する目的はシンプルです。それは「ECサイトの売上を伸ばすこと」です。そのため、短期的、長期的のどちらであっても目標を設定してしっかり売上を伸ばせるコンサルが優秀ということになります。

コンサルタントを複数抱えてたくさんのクライアントとビジネスを展開しているコンサルティング会社もありますし、フリーランスで業務をこなすコンサルもいます。また、EC業界と一言で表現されますが、ECサイトは楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングなどのモール型ECサイトと、自社でのECサイトによって、売上アップの方法論も変わってきます。そうしたカテゴリに対して特化したコンサルもします。ただし、いずれにしても問題点を改善し、売り上げを上げるという目標は変わりません。

また、運営の施策を提案するコンサルタント業務だけでなく、その業務を代行してくれる運営代行会社のような存在もあります。こういった会社は業務として、コンサルだけでなく、実際に作業も請負います。もちろん、そうなると知識や提案だけではなく、実務もその費用に含まれてくるので、依頼に関わる料金などは変わってきます。

コンサルタントのみなのか、代行も依頼するのかを決定する場面では費用対効果を考える必要があります。人材確保の難しい企業にとっては運営代行まで依頼した方が良いというケースも少なくありません。

一般的には中堅〜大企業やメーカーでは運営代行まで行えるECコンサルの需要が高くなると言われています。

ECサイトの業務は売上を伸ばす施策意外にもたくさんあります。そのため、手が回らなくなる部分も多くあります。売上アップを目指した施策が提案されたとしても実施できなければ絵に描いた餅となってしまいます。課題が確認されるだけでは問題は解決に向かいません。

ECサイトの業務については、こちらの記事にまとめましたので、もし未読でしたらお読みいただけますと後段の理解もふかまるかと思います。

【参考】ECサイトの運営〜業務担当者は何から始める?

ECサイトを内製化している場合、1〜2人の少人数チームの場合は実際に集客やコンバージョンを上げ、売上を伸ばすための発案はあっても実施まで至らなくなるケースも少なくありません。コンサルも含んだ代行であればそういった問題をクリアできます。

また、大企業のEC担当者となるとノウハウ自体は基礎的に持っていることも少なくありません。そのため、必要となるのは知識を持って実行もできる即戦力的存在です。

中小企業の場合は、こうしたコンサルや代行の活用については売上も考慮しなければいけません。代行も含めると料金としては格段に高くなります。そうなると月商1000万以下では、利益率を考慮していくとコンサルのみの方が現実的と言われています。

実際に多くの作業を自ら行うパターンも多く、時間的な面でも手が足りない部分はあります。しかし、その中でも業務の優先順位を含めてサイトの管理についてコンサルティングしてもらうことで、そのアドバイスをいれることで効率的な運営を目指すことができます。

ECコンサルの業務は2つに分類される

ECコンサルティングの携わる業務には主に以下のような項目があります。

  • 分析・調査
  • 目標設定
  • 戦略策定
  • 効果測定
  • サイト構築
  • 集客支援
  • 業務代行

これらは「戦略的コンサルティング」と「運営サポート的コンサルティング」に分類することができます。

「分析・調査」「目標設定」「戦略策定」「効果測定」は戦略的コンサルティングに分類されます。

「サイト構築」や「集客支援」に「業務代行」などは運営サポート的コンサルティングといえます。こちらはWEBサイト制作会社や広告代理店なども対応する業務です。どれも領域としては重複することもあり、切り離すとうまくいかないこともあるため棲み分けしていない部分です。

これらの部分で専門性を含めてアイディアや具体的な戦略プランをクライアントに提供するのがECコンサルの業務ということになります。

戦略的コンサルティングとPDCAサイクル

分析や調査は自社の状況だけでなく、競合の動向や扱う商品に関連する市場全体の関心度などをネット上で情報として集め、分析のためのツールを使って分析していきます。

つまり、「現在地を割り出すための作業」が分析や調査といえます。専門性の高い領域でもありコンサルタントの出番は大きいです。

分析や調査の結果を元に目標を設定することもコンサルタントの重要な業務です。目標を具体的にすることは、それを実現することに向けて現状で「そのサイトにどういったことが足りていないか」「どういったことをすべきか」という指針を作ることに必要です。これはどういったビジネスにも当てはまることですがデータがしっかり揃うECサイトの運営においては、目標の設定と達成の繰り返しが重要です。

目標が設定されると、その次はどういった戦略によって目標を実現していくのか具体的な戦略プランを立てることになります。それぞれ、分析や調査によってどういったところを伸ばしていくかを策定していきます。

スケジュールなどのロードマップも含めた計画にすることで、より具体的に実施できるようにすることも重要です。初期の段階でこそ効果的かつ実現しやすいプランを立てることが「仕事の出来るコンサル」の傾向としてあります。実際に、あまり難しく込み入ったことは実現しにくく、結果的に効果を生みません。

当然、様々なECでの新旧サービスなどにも精通し、適切な手法を提示するといった場面もコンサルにはあります。必ずしも最新のスタイルを提案出来ることが重要ではありません。最近ではオムニチャネルなど、実店舗も含めたマーケティング手法もありますが、こうしたことは企業として取り組むことで、コンサルの一存で実現するものではありません。

もっとも、もちろんブレストのレベルであれば、ECサイトの抱える問題点によってはこうした提案が出てくることもあるでしょう。

戦略を実施した場合は必ずその効果を確認することも重要です。コンサルが100発100中で戦略の結果を出せるとは限りませんし、戦略をどこかで実行できていない可能性もあります。良いコンサルタントはそのことも十分に理解しています。効果測定をしっかりすることで計画の補強やスケジュールの再設定などを行っていきます。

戦略的コンサルティングは順番は違いますが、PDCAサイクルそのもので進行していきます。このサイクルを実現せず、戦略の発案だけを乱発するようなコンサルは問題がある場合も少なくありません。

特に現状の商品傾向も含めてしっかりと調査し、効果測定を行うことが重要です。

一方でコンサルタントは売上を上昇させるという責務を担っていますので、悪質なコンサルでは効果測定を誤魔化すような場合もあります。いずれにしてもコンサル云々抜きであってもPDCAサイクルをしっかり回すことはECサイト運営の基本です。

サイトの制作に関わる運営サポート的コンサルティング

ECサイトの構築手段は複数あり、制作方法によってサイトに傾向があります。ECサイトも含めてウェブサイトには耐用年数があり、段階的にリニューアルが必要になりますが、そういった視点も含めて「サイト構築」についてコンサルティングをするのもECコンサルの業務といえます。どういったシステムがそれぞれの企業に向いているのかを選定し、提案します。

サイト制作会社からの流れが強いコンサルでは、このジャンルに強い場合が少なくありません。ウェブ技術に精通し、サイトのデザインから、どういった構成や動線を作るかといったところに対し、それぞれの経験を活かしてアドバイスをしていきます。当然、設計から、構築までのスケジュールなどについてもサポートすることも業務のうちです。

「集客業務」は主にコンテンツ面でのアドバイスをするパターンと広告運用についてのアドバイスをするパターンに別れます。どちらもどうやればユーザーが集まるかという部分をサポートします。現在ではSNSの活用なども集客業務に関わる部分として大きくなってきました。

広告代理店に依頼した場合とも業務内容が被りますが、実際のところ広告代理店との境界に対してほぼ線引きをしないでECサイト運営に関わるコンサルもあります。

現状のECサイト運営における集客としては広告運用、SNS運用、そしてSEOです。また、商品画像や動画の制作なども集客に関わっています。マーケティングだけでなく、ブランディングにも関わってくるので、コンサルとしては単純に売上をあげるだけではない領域ともいえます。

こうしたことを事業主体である企業と相談しながら進めるのが代行業務です。代行業務はアドバイスやプランの策定だけでなく、実際に手を動かしながら結果を出すことが要求される業務になります。リソース不足の企業においてもメリットのあるサポートといえます。

コンサル企業によって得意不得意も

ECサイトの運営業務自体が幅広いため、コンサルの業務も幅広くなります。そのため、どうしても得意不得意が出てきます。それぞれのコンサル会社で設立の経緯や経験範囲によってどうしても偏りが出てくるからです。

実際に、モール型ECを専門にしているコンサルもいますし、その中でも「楽天での売上アップが得意」などといった傾向があるため、割と細分化しているともいえます。ECサイト自体は最終的にはたくさんのチャネルを持つことで売上も最大化出来ると言われていますので、どこに軸足をおいてECを運営していくのかは、それぞれのメリットやデメリットを考慮しながら決定する必要があります。

現在ではモール一つとっても次々に新たな機能が追加されたりもしますし、競合がいる場合などは、モールが独自に組み込んだ検索エンジンのアルゴリズムに合わせたテクニックが必要になったりもします。

こうしたことは楽天内SEOやYahooショッピングSEOなどという言葉もあるなど、集客は比較的容易とされるモール型ECでもしのぎを削る状況にあります。それぞれのモールごとに専門化が進んでおり、モールの運営同士も競い合う状況にあるため、こうした状況がとどまる事は今のところなさそうです。

モール内での競争は激しいものがあります。例えば楽天市場は古くからあるモールECの老舗ですが、年4回あるキャンペーンや楽天ポイントなど、利用者も多いツールをうまく使いこなしていかなければ出店している競合他社に遅れをとってしまいます。

また利用する店舗は50万とモール型ECでは国内最多となっているYahoo!ショッピングは、店舗の登録料が無料ということで増加を続けています。しかし、楽天とはまた違った傾向があり、そのままの施策を持ち込んでも通用しません。

Amazonもまた、同様の状況にあります。Amazonはサイト内での広告効果が高い傾向にあることがよく知られています。その結果、出品者が広告に依存することで収益率が悪くなるケースも少なくありません。そのため、どうやってしっかりと自社の商品をアピールできるのかについて対策が必要です。ここでもやはり楽天やYahooなどとはまた違ったノウハウが求められています。

そのため、どういった形であれ、モールへ出店している場合においてもその水先案内人としてのECコンサルの需要が高くなっている部分があります。

また自社ECサイトでは、ブランディングのされていない中小企業のサイトからの購入は避けられる傾向にあります。ある調査では96%のユーザーがそういったオンラインショップでの購入を警戒するという調査結果もあります。そのため、しっかりとSEOを行い、ブランディングを行って知名度を確立することもECサイトが売り上げを伸ばすことにとって重要です。コンサルタントもそうした点を意識して、集客したユーザーを顧客にできる企画を展開し、成果を出せるようにします。

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コンサルの相場と運営代行

実際にECの知識がなければないほど、コンサルを利用するメリットは高くなります。商品に魅力があってもそれぞれのECサイトを最適化し、それに合わせた適切な販売方法を取らなければ消費者には届きません。そうした最適化の作業をコンサルはフォローしていくことになります。

実際に効果を期待できたとして、その費用は可能なレベルの出費なのかを確認しておく必要があります。

それぞれの料金設定は、どういったサポートになるのかといったレベルにもよりますので、大前提としてマチマチです。

実際の相場感としてはコンサルタントのみの場合で4万円後半〜30万程度と言われています。コミュニケーション頻度やサポート内容によっても変わるため、この金額はあくまで目安としてください。

これに実際の業務が加わってくると金額は変わってきます。代行業務は30万円からと言われていますが、単発的な代行では場合によっては付け焼き刃かもしれません。

運営代行については以下の記事も参考にしてください。

【参考】ECサイトを代行で運営〜それぞれに事情にあった会社選び

目線にあった運営施策を一緒に歩めるコンサルを選ぼう

どちらにしても、しっかりと相談に乗ってくれるコンサルタント会社を選ぶことが最も大事なことといえます。基本的なテクニックとしての売り上げアップ施策はかなり知れ渡っている部分も少なくありません。そのため、ECサイトの運営で行き詰まった場合に、もしそうしたテクニックに触れていないECサイトのコンサルタントは一定程度は難しくありません。

それもそうしたポイントをクリアして伸ばせる臨界点を越えれば頭打ちになる可能性があります。そういった場合は、専門技術や知識と、その企業が持っている商品力や魅力、ノウハウなどを結集してオリジナリティを出していくということが求められます。

ECサイトの発展を目指してコンサルを選ぶのであれば、そうした企業同士のパートナーシップを持てる企業を選択する必要があります。しっかりとコミュニケーションが偏らずに取れる、情報共有の出来るコンサルタントを選ぶことが重要です。

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