ECサイト構築で出てくるRailsって何?

2020.05.26

この記事にたどり着いた人の多くはECサイトを作ろうと意気込んでいるとRailsという言葉に遭遇したという感じではないでしょうか。RailsはECサイトの構築に使われているプログラムです。

ECサイト構築に関わる人にとって必ず知らなければいけないわけではありません。しかし、プログラミングを学んでいて、もし“専門的にECサイトの構築をして仕事にしたい”というエンジニア志望であれば知っておいて損はないでしょう。

ここでは知識の入り口として、ざっとRailsについて入門編的に説明します。

Ruby on Railsのこと

Railsは正式にはRuby on Railsのことです。Rubyとはプログラム言語の一つです。RailsはそのRubyを使って、実際い応用しやすいようにある程度プログラムを組上げてあります。

このようにプログラムを利用目的に合わせてある程度組上げてあるものをフレームワークと呼びます。何かのプログラムをつくる時、ゼロから作り上げることは非常に作業時間がかかり、それだけコストがかかります。そうした時に目的にあったフレームワークを選んで利用することで、目的に近いプログラムを効率よく組上げていくことができます。一から作るのは何事も大変です。フレームワークを利用することは実際に頻繁に行われていることです。

さらにこのRailsをECサイトで利用しやすいように組上げているフレームワークがあり、オープンソースのECサイト向けパッケージとして利用されています。SolidusやSpreeなどがそれにあたります。これらのオープンソースのパッケージはRailsを使って構築されています。

オープンソースとはライセンス使用料が発生せず、誰でも無料で利用できるプログラムのことです。そのため、Railsについての知識があれば、自分の好みに合わせて機能を追加したり改造したりして使うこともできます。

ASPを利用してネットショップを構築するよりも自由度が高いため、そうしたカスタマイズの自由度を求めて利用されることがあります。こうした方法でECサイトを構築した場合はアップデートについてもRailsやRubyについての知識が必要になります。

このような背景があるため誰でも気軽に取り組めるものではありません。そのため、一般に普及するにはなかなか難しい側面があります。

またその一方で、ASP自体が工夫を重ねているため、かなりの自由度を持つものも出てきました。そうした事情やセキュリティ面などの維持や管理の面を考えると、なかなか一般企業がECサイトを構築する場面で、この方法は選択しにくくなってきました。

RubyとECについては以下の記事でも解説しているので、ぜひお読みください。

【参考】ECサイトを始めるならRubyって必須?!

専門で仕事をするなら必要

Rubyの記事でも解説していますが、これはRailsについても同様です。また“すべてのECサイトはRailsを利用しなければいけない”というものでもありません。

これからECサイトを作ろうと考えている人にとっては「Railsでつくろう!」ということがメジャーな手法とは言い難い状況です。

ただし、専門でECサイトを作っていくことを仕事にしようというのであれば知っておいてもよいでしょう。その知識が活かされる場面は必ずしもRailsで組まれたオープンソースを利用したいという場面だけではありません。Railsを利用してつくられているECサイトのリニューアルでもデータの移行などで活かされるかもしれないからです。

もちろんこういったことはどのようにリニューアルするかも関係するので、一概にはいえないことではあります。

とはいえ、SolidusやSpreeもアップデートを続けています。プログラムについて、こうした開発に関わる状況は変化の激しいところがあります。ちょっと前まではもてはやされていた手法が何かのきっかけで衰退したり、それがまたアップデートされたことで再び人気になるというようなケースも考えられます。

そうした状況を考えると、ECサイトをやりたいという人が今からシリアスに追いかける必要はありませんが、頭の片隅に入れておく程度には知っておいてもよいでしょう。

どんな場面で使うのかの具体例

そんなRailsですが用いられていることは事実です。ではRailsを利用したパッケージでのECサイト開発をしようという事例としてはどんな状況でしょうか。

  • 1.開発への予算が豊富
  • 2.開発への人材が豊富
  • 3.開発への要望が多く、大規模なものを想定している
  • 4.売上げの見込みが十分にこれらをカバー出来る

この4つが重要かと思います。どれがかけてもメリットにかけ、リスクも増えます。しかし、これらを満たしているのでれば、自由度や拡張性は魅力的といえます。

1の条件をクリアできなければ、3番目の要望を組み込んで大規模なものは作ることはできません。2も同様ですが、メンテナンスにも人材が必要です。もしエンジニアを失った場合は困難な状況になるでしょう。そして4の項目ですが、これは走り出した段階ではわかりません。しかし、もし潤沢な利益をECサイトが生むのであれば、予算的な問題はクリアできるかもしれません。

Railsを知らなくてもECサイトはつくれる

しかし、先にも述べてきたように、RailsやRubyを知らなくてもECサイトは構築できますし、運営することができます。特に問題もありません。

こうしたオープンソースでの手法はECサイトではあまり取られなくなりつつあります。もし、こうした手法に興味があるという場合は、それがもしオフィシャルなECサイトを開発し公開しようというのでなければ、実験的にやってみるのもよいでしょう。

最終的に目指すものによっては、社外への協力を求めることが現実的な解決策といえます。要望を満たす他の方法も含めて並行して検討してみることがよいでしょう。

どういった考え方で構築するかについてもいろいろあります。自分が作りたいECサイトにとって、どの方法がよいのかじっくり検討しましょう。以下の記事なども参考にしてみてください。

【参考】ECサイトの作り方は運営も意識しよう

【参考】ECサイトのASP〜いろいろあるけど、企業向けならどう選ぶ?

また、構築についての基本的なことについては以下の記事を参照してください。

ECサイトの構築の基本とは〜売れるサイト作りの方法を解説

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